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FW小池が決勝ヘッド!V候補・前橋育英が長崎総科大附を1-0で退け、2回戦進出!

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前橋育英高が接戦を制して2回戦へ

[7.24 インターハイ1回戦 前橋育英高 1-0 長崎総合科学大附高 鳴門大塚]

 令和4年度全国高校総体(インターハイ)「躍動の青い力 四国総体 2022」男子サッカー競技(徳島)1回戦が24日に行われ、鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアムの第2試合で優勝候補の一角、前橋育英高(群馬)と長崎総合科学大附高(長崎)が対戦。前橋育英が1-0で勝った。

 今季初昇格したプレミアリーグで上位争いをする名門・前橋育英は、4-4-2システム。GK雨野颯真(2年)、右SB井上駿也真(3年)、CB齋藤駿(3年)、CB杉山陽太(3年)、左SB山内恭輔(3年)、ダブルボランチがU-18代表候補の徳永涼主将(3年)と青柳龍次郎(3年)、右SH山田皓生(3年)、左SH大久保帆人(3年)、2トップはU-17代表の小池直矢(3年)とU-17高校選抜候補の高足善(3年)がコンビを組んだ。

 一方、長崎の強豪、長崎総科大附は県予選で10番を背負ったMF山下竣介(3年)ら主力を欠く陣容。5-4-1のGKが亀井一起(3年)で、副島裕生(3年)、瀬戸俊樹(3年)、長嶺空(3年)に右WB梅野佑汰(3年)、左WB平山零音(2年)を加えた5バック。中盤は京谷來夢(2年)、大屋麻尋(2年)のダブルボランチ。竹田天馬主将(3年)と尾島栞蓮(2年)が2シャドー、最前線に福島文輝(2年)が構えた。

 長崎総科大附はDFライン中央の3人が前橋育英の強力2トップを監視。また、竹田をはじめ、寄せが速く、幾度か前橋育英のパスをインターセプトして見せる。ロングボールを尾島が収めて一気に前進するシーンもあった。

 一方、ボールを支配する前橋育英は小池や山田がテクニックでDFを剥がして前進。距離感の近いパス交換でDFラインと入れ替わってゴールへ迫る。8分には左サイドからの折り返しを大久保が狙い、15分には右からゴール方向へドリブルした高足が決定的なラストパス。29分には中央突破した小池がドリブルシュートを放つ。

 そして35+4分、ロングボールに小池が頭で競り勝ち、PA右の高足の足元へ。だが、長崎総科大附GK亀井が距離を詰めてストップする。攻める前橋育英、守る長崎総科大附の時間帯が続いたが、九州屈指の守護神・亀井を中心とした長崎総科大附の守りは崩れない。

 長崎総科大附は後半も副島が侵入してきた相手選手を潰しきり、長嶺が相手のスルーパスをカットする。そして、前線の選手が球際で粘ってFKを獲得。2分に竹田のFKから尾島が頭で狙い、5分に投入されたMF甲斐智也(2年)が抜け出してクロスを上げるなど1点を目指した。

 だが、前橋育英は杉山ら最終ラインや徳永、青柳が相手の速攻を阻止。そして、グラウンダーでボールを繋ぐ。この日はサポートの速さを欠き、また相手の分厚い守りに苦戦。それでも、バイタルエリアで絶妙なボールコントロールを見せる大久保を起点として、間髪入れずにコンビネーションで崩しに行くなどプレッシャーを掛け続けた。

 13分、徳永のスルーパスで抜け出した高足がGKをかわすが、オフサイドの判定。それでも16分、前橋育英は左中間でボールを収めた山内が縦へ仕掛けて左足クロスを上げる。これを中央の小池が頭で右隅へ流し込んで1-0。注目FWのゴールで前橋育英が先制した。

 前橋育英は勢いを緩めることなく、徳永の攻撃参加、クロスなどから追加点を狙う。前橋育英はMF堀川直人(3年)、FW山本颯太(3年)、そして怪我から復帰の高校選抜MF根津元輝(3年)、長崎総科大附はMF宇土尊琉(1年)、FW新垣太一(2年)、MF佐藤海斗(3年)、DF野見山宙将(3年)をそれぞれ投入して試合終盤へ。長崎総科大附はロングスローも交えて最後まで1点を目指したが、前橋育英の守りは揺るがない。

 名将・小嶺忠敏監督が今年1月に亡くなるまで指揮を執っていた長崎総科大附と、島原商高時代に小嶺監督の指導を受けている山田耕介監督率いる前橋育英。山田監督は「小嶺先生がつなげてくれたのかな」と語っていた縁のある両校の戦いは、1-0で前橋育英が制した。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2022

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