[慶應スポーツ ゲキサカ版]
[5.17 関東大学1部・前期リーグ 第10節 慶應義塾大1-6大専修大 西が丘]

　6月17日、関東大学サッカー1部リーグ第10節が行われ、慶大は昨季のインカレ王者専大と対戦した。主力に怪我人が相次ぎ苦しいチーム事情の中、今季初の3-4-3を採用。試合は今季最多の6失点を喫し、専大との実力差を見せつけられる結果となってしまった。

　試合は序盤から専大が支配する。セカンドボールを中々拾うことができない慶大に対して、専大は仲川輝人(2年=川崎U-18)らを中心に攻勢を強めていく。さらに、30度近い暑さのため慶大の選手の足が止まり始めると流れは一気に専大へ。すると、センターバックの両サイドのスペースを執拗に狙っていた専大の攻撃が実を結ぶ。40分、左サイドの裏へ抜け出した下田北斗(3年=大清水高)に冷静に決められ先制点を許す。さらに、直後の41分には、クロスを牧内慶太(4年=柏日体高)に押し込まれ2点のビハインド。わずか2分間で2点を奪われる苦しい展開となった。その後も専大にペースを握られたまま前半を折り返す。

　迎えた後半、慶大攻撃陣が息を吹き返す。後半5分、右サイドを崩した岩田修平(3年=名古屋U-18)からのクロスを、森田がシュートを放つもキーパーに防がれてしまう。さらに慶大は7分、武藤嘉紀(2年=F東京U-18)がPA内でワンツーを試みると、たまらず相手ディフェンダーが武藤を倒し、PKを獲得。自ら得たPKを武藤が落ち着いて決め、慶大は1点を返す。その後も多くのチャンスを生み出していった慶大だったが、次の得点を奪ったのは専大だった。15分、中央でのパス交換からフリーとなった下田に豪快なミドルシュートを決められ再び2点差に。後半に入ってから、試合の流れは完全に慶大に移っていただけに、この1点は慶大イレブンに大きなダメージを与えた。この失点で、完全に集中力を欠いてしまった慶大は、防戦一方となってしまう。21分、30分、31分、いずれも3バックのウィークポイントであるサイド攻撃からゴールを奪われる。終わってみれば今季最多の6失点。王者専大の圧倒的な力に為す術なく敗れた。

　「実力通りの点差だった」(須田監督)というように、昨季のチャンピオン専大の実力は本物であった。しかし、先制点を許すまでは専大相手にも引けを取らない試合をみせていた。選手たちは、1プレーで試合の流れが大きく変わるということを痛感したに違いない。次節の筑波大も専大と同様強敵。同じ過ちを繰り返さないためにも、この結果をしっかりと受け止めて、1週間準備をすることがカギとなるだろう。

[写真]中盤でボールキープする増田

(取材・文　慶應スポーツ新聞会)