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[コマスポ]リード虚しく後半逆転負け 昇格希望は一層狭く

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[駒大スポーツ ゲキサカ版]
[11.3 関東大学リーグ2部 駒澤大 1-3 関東学院大 古河]

 JR東日本カップ2012第86回関東大学サッカーリーグ2部・第19節は3日、古河市立古河サッカー場で駒澤大vs関東学院大戦が行われた。前節2位の桐蔭大に負け、昇格への大一番を逃した駒大。勝ち点差は8に広がるも、僅かな可能性を残し挑んだ今節。前半早々に先制点を掴み攻撃の形を作っていく駒大だが、前半の内に退場者を出し10人となる。守りに徹し前半を無失点で折り返すも後半、数的不利の中早くも1点を返され、更に中盤に差し掛かり2点目を献上。そのまま相手のペースに飲まれ3点目を決められ試合終了し、またしても後半の失点により逆転負けを喫す結果となった。

 残り4試合、勝ちが絶対条件のなか迎えた今節は、プロ内定を決めているエースMF湯澤洋介(4年=矢板中央高)が出場停止により不在となった。その穴を埋め、勝ち点を縮めなければいけない駒大は、前半に早くも先制点を奪う。3分、MF宮城雅史(4年=具志川高)のパスからMF山本大貴(3年=ルーテル学院高)が胸トラップし相手の最終ラインを突破、中央からシュートを決め幸先の良いスタートを切る。更に相手CKからMF小牧成亘(2年=ルーテル学院高)がカウンターを掛けドリブル、相手からFKを獲得しチャンスに繋げるなど、攻撃の形を作っていく。7分、相手も流れを変えようと応戦し力強いシュートを放つもゴール上へ 。また、DF田中雄一(3年=前橋育英高)のクリアが相手に当たりゴール前でこぼれるもGK大石健太(3年=磐田北高) がキャッチし危機を脱する。関学大の攻撃にはDF平尾優頼(2年=市立船橋高)が187cmの長身を活かし頭で競り勝ち、相手にチャンスを作らせない。そして14分、MF奥村情(4年=名古屋U18)の右サイドから放った絶妙なクロスをゴール付近にいた山本がヘッドで合わせようと飛び込むも、得点には繋がらず。さらに24分、小牧がドリブルからグラウンダーのクロスを放つ。これはゴール前で合わせられず、チャンスを活かしきれない状況が続く。今季課題でもある決め切れない場面が浮き彫りになりつつある中、カウンターを仕掛けてくる相手に対し、友廣壮希(3年=高川学園高)が阻止し積極的にボールを前へ運ぶ。いい試合運びを見せていた駒大だが、迎えた30分、不運が訪れる。小牧が前線にいる相手からボールを奪い、持ち前のドリブルでピッチを駆け上がると相手ファールを取りFKを獲得。しかしMF碓井鉄平(3年=山梨学院高)が放ったボールを競った勢いで山本にイエロー。31分時点で警告2回を受け、前半が終わらぬままピッチを去る形となった。数的不利になった駒大だがここで相手に1点返されるわけにもいかない。41分には大石が飛び出したところに切り込まれ大ピンチ。しかし、ここは平尾がゴール前に立ちはだかりファインセーブ、難を逃れた。そして危ないながらも残り時間を守り抜き前半終了。

 10人になったことについて秋田浩一監督は「守りが大事だから攻めは3人でいい」と選手達に話し後半に突入。前半とは打って変わって早くも相手に主導権を握られ焦りの色が見え始めた駒大は、思うように前線にボールを運べない。そして17分、1度大石が跳ね返したボールを相手がパスを繋いでDFを交わしドリブル、中央から放ったシュートはゴールに突き刺さり、早い段階で1点を返されてしまった。これにより相手は徐々に余裕を見せ始めボールを支配。押されっぱなしの駒大は、奥村が29分に攻め込むがDF に阻まれる。流れを変えようとゴール前で奮起するも得点には繋がらず相手のペースにのまれる。すると31分、相手が左サイドから放ったボールは吸い込まれるようにゴール右隅に決まり、あっというまに2点目を許し逆転される。前半でプレスを掛けていた小牧も失速をみせ始め、更に追い打ちをかけるように選手達の体力は消耗され苦しい時間が続く中、MF久永翼(1年=京都U-18)を投入するも起爆剤にはならず。40分、相手が右サイドから浮き球のパスを上げ、それを中央で拾い、待ち構えていたFW橋村圭太(1年=かえつ有明高)にパスが渡ると逃すことなく冷静にシュートを決め、3点目を相手に献上し試合終了の笛が鳴った。

 勝たなければいけない試合が、終わってみれば後半に3失点。湯澤が不在の中で更に山本が退場する波乱の試合となってしまった今節。後半のシュート数は0と、いかに相手に翻弄されたのかがわかる結果となってしまった。
 
 「立ち上がりいい形で得点できたが、1人退場した後の守りが耐えられなかった。悔いの残る試合になった。」と振り返った小牧。また秋田浩一監督は「徹底してやれなかったことが敗因なので徹底してやるってことが大事なんじゃないか。こうなった結果は次にいいことがあるということ。」と話し、既に気持ちは残りの3試合へと向けている。DF三澤祥馬主将(4年=三菱養和SCユース)は「残り3試合で4年生が伝えられることをしっかり伝えていきたい。残り3つで昇格がなくなったからといって戦うことを辞めたら駄目なので」と語った。最後まで諦めない姿勢を後輩達に見せ、残りの試合をいい形で締めくくってもらいたい。

[写真]貴重な先制点を挙げるも、退場を強いられた山本

(文 駒大スポーツ 藤原菜摘)
(写真 同 射手真矢)

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