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[関東1部]早大がインカレ出場権をかけた戦いを制す、日体大は最終節で散る

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[11.25 関東大学1部第22節 早大3-1日体大 味フィ西]

 第86回関東大学サッカーリーグ戦1部第22節2日目が25日、味の素フィールド西が丘で行われた。第1試合では早稲田大が日体大を3-1で下し、5大会ぶりのインカレ出場を決めた。インカレ出場圏内の4位で最終節を迎えた日体大だったが、勝ち点を伸ばすことは出来ず。勝ち点1差で追っていた中大が第2試合で勝利したため、悲願のインカレ出場とはならなかった。

 前節、専修大との直接対決に敗れて優勝を逃した、早大。最終戦はインカレ出場権のかかった対戦となったが、久々の出場に燃える日体大のモチベーションの高さに苦しい展開を強いられることとなる。

 序盤から主導権を握ったのは日体大だった。前線の4枚が流動的に動き、様々な攻撃パターンで早大DFを崩しにかかる。前半29分、MF新井純平(4年=つくば開成高)がエリア内にクロスを入れると、FW渡辺亮太(4年=調布北高)がDFを背負いながら反転シュート。だが同31分にもFW田中豪紀(3年=三菱養和SCユース)のクロスを渡辺が今度は頭で合わせるなど、いずれもゴールネットを揺らすことは出来なかった。じれったいムードを漂わせながら前半はスコアレスのまま終えようとしていた。

 そんな中、ロスタイムに早稲田にチャンスがめぐってくる。MF近藤洋史(2年=名古屋U18)が浮き球パスをMF近藤貴司(2年=三菱養和SCユース)に出す。近藤貴は頭で落とすと、最後はFW片山瑛一(3年=川越高)が右足で蹴り込み、早大がリードしてハーフタイムを迎えることとなった。

 一瞬の隙を突かれ、1点ビハインドで後半を迎えた日体大だったが、相変わらずペースは握り続けた。すると後半17分、MF平野又三(4年=F東京U-18)が右サイドから中央に切り込みながらボールを運ぶと、スイッチして受けた新井がDFをかわしてタイミング良く右足を振り抜く。シュートはGK松澤香輝(2年=流通経済大柏高)の指先を抜け、ゴール右隅に吸い込まれていった。

 勢いに乗り追加点を奪いに行く日体大。しかし後半23分の渡辺のシュートは松澤のビッグセーブに阻まれる。同29分にも途中出場のFW北脇健慈(3年=東京Vユース)がスルーパスに抜け出し、GKもかわしてシュートを放つが、カバーに入ったDF奥山政幸(1年=名古屋U18)にすんでのところでかき出され、押せ押せムードの中でも勝ち越し点を奪うことは出来なかった。

 するとまたしても早稲田に得点が転がり込む。後半36分、近藤洋のロングパスをPA内で受けたFW榎本大希(3年=横浜FMユース)がDFに囲まれながら強引にシュート。日体大の勢いをそぐ、見事な勝ち越しゴールが生まれた。さらに後半ロスタイム、FW富山貴光(4年=矢板中央高)がDF田中優毅(4年=四日市中央工高)に倒され、PKを獲得。「どこを狙うというよりは、思い切り蹴ってやろうと思っていた」と語った豪快なシュートが左隅に突き刺ささった。シュート数では5-13と圧倒された早大だったが、チャンスを確実にものにし、最終戦を白星で飾った。

(取材・文 児玉幸洋)

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