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[早スポ]関東王者狙うも開幕初戦は黒星

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[早稲田スポーツ ゲキサカ版]
JR東日本カップ2013 第87回関東大学リーグ戦 4月7日 東京・夢の島競技場

早稲田大0-1順天堂大

 強風の中行われた関東大学リーグ戦第1節。ワセダの相手は近年負けなしの順大。今節の目標を17季ぶりの「関東王者」と掲げるワセダにとっては、絶対に落とせない一戦となる。試合が始まり一進一退の攻防が続くも、互いに見せ場を作れないまま前半を終える。後半では相手に猛攻を許す厳しい時間帯を乗り越え、徐々に好機を作るも得点に結びつかないまま試合は終盤へ。試合終了間際、ワセダのクリアミスを見逃さなかった相手10番の井村雄大が右足で痛烈なシュートを決め、その直後に試合終了。関東王者を目指すワセダにとっては、手痛い黒星発進となった。

 前日の雨から一転、晴天の下行われた関東リーグ開幕戦。ボールの予測がつきにくい中で、追い風の前半のうちに先制点を決めたいところであった。試合は開始序盤からFW片山瑛一(4年=川越高等学校)のポストプレーを中心に攻撃陣が果敢に攻めるも、「ハードワークをすればもっとチャンスを増やせた(片山)」と話すようになかなかシュートまで持ち込むことができない。一方の守備陣は、CBの高さが課題としてあげられていたが「徐々に連携もできてきた(DF金澤拓真、2年=横浜F・マリノスユース)」と話す必死の守りでゴールに近づけさせない。拮抗した展開で両者ともにシュートまでなかなか持ち込めず、前半は0-0のまま終える。

 後半は風下の影響もあり、開始直後からコーナーキックを立て続けに与えるなど苦しい時間帯が続く。逆境の中好機を数多く作り出したのはサイド攻撃からであった。「中盤でボールを奪って素早くサイドに展開するという良い形が何度か作れた」とDF三竿雄斗(4年=東京Vユース)も話すように、攻撃の連携が取れ始めたかに思えるも、決定的なクロスやシュートに繋げられずなかなかゴールを割ることができない。その後決定機を数回逃し、そのままドローで終えるかに見えたロスタイム、CBのクリアミスからボールを得た順大がダイレクトでゴールネットに突き刺す。あまりに一瞬の出来事にしばらく身動きがとれないワセダイレブンであったが、試合はそのまま終了し、開幕初戦は痛い敗北となった。

 今節で得られた課題に、選手が皆口々にあげるのが「決定力」と「ここぞという時の勝負強さ」。守備陣からも「DFの自分たちもまだまだ攻撃の意識を持たないといけない(DF八角大智、2年=千葉・流通経済大柏高)」という声が上がるなど、チーム全体でも共有しているようだ。スター選手のいないワセダにとっては、数少ないチャンスできっちり決めきることが最大の得策だろう。

 次節は最大のライバル・慶應大であるが、初戦を落とした両チームにとって、初白星を懸けた負けられない戦いだ。連敗を防ぎ今後のリーグ戦を良い雰囲気で戦っていくためにも、必ず押さえたい一戦となるだろう。

[写真]敗戦後、肩を落とす三竿副将

(取材・文 早稲田スポーツ 芦川葉子、写真 尹眩晶、佐藤匠)

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