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3点差追いつかれるも、大阪産業大が競り勝つ:関西1部第8節

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[6.9 関西学生リーグ1部第8節 大阪産業大4-3大阪学院大 キンチョウ]

 9日、キンチョウスタジアム(大阪府)で第91回関西学生サッカーリーグ1部第8節、大阪産業大対大阪学院大戦が行われた。7位の大産大が4-3で大院大を下し、6位浮上。敗れた8位・大院大は9位に順位を落としている。

 試合は前半から大きく動いた。まずは8分、PAでパスを受けた大産大FW樽谷誠司(4年=金光大阪高)が中央にドリブルで持ち込み、放ったシュートがネットを揺らす。さらに12分には絶好の位置でFKを獲得すると、MF江口直生(4年=大阪桐蔭高)が直接沈め、2点目。19分にも再びFKを獲得した大産大は、江口が2点目に続く見事なFKを決めて3-0とする。

 しかし、3点リードも束の間。「3点入ってみんなの気持ちが緩んでしまった」と江口が振り返ったように、ここまで後手に回っていた大院大の反撃に遭う。30分、大院大はリーグ初先発のMF河合秀人(2年=京都橘高)が左サイドでパスを受けると、そのまま流し込んでまずは1点。直後の32分にはMF柿木亮介(4年=成立学園高)が相手DFと交差しながら放ったシュートがゴールに吸い込まれ、1点差とする。そして勢いに乗る大院大は41分、右サイドからDF浜崎拓磨(3年=大阪学院大学高)が河合につなぎ、最後にゴールヘ流し込んだのはMF望月聖矢(3年=G大阪ユース)。3点を先取されながらも、大院大がわずか11分で試合を振り出しに戻した。

 後半、3得点を追いついた勢いのままに大院大が積極的にシュートを狙う。だが、後半から出場したMF當瀬泰祐(2年=日章学園高)が突破を図るなど決定機を作るも「決めるとこで決めないと。自分もゴール前で外してしまった」と柿木が悔やんだようにチャンスをものに出来ない。大産大は「後半は奪われ方が悪く、後ろのマネージメント、ディフェンスラインのリスク管理も悪かった。低い位置でボールを失ってしまい、カウンターを食らう事が多かった」と江口が分析したように大院大の攻撃に苦しんだが、後半24分。PA内でMF森脇大介(3年=大阪桐蔭高)のパスをDF満生充(4年=大阪桐蔭高、前・水戸ホーリーホック)が蹴り込み、それが決勝点に。一時は3点差を追いつかれながらも、大産大が何とか勝利を手にした。

 試合後、全信俊ヘッドコーチは「前半立ち上がりで先手を取れた後に、自分たちでコントロールしていく強さが物足りない」と辛勝に苦言を呈した。この日2得点の江口も「結果的に1点取れたのは良かったけど、課題が多く残る試合だった」と厳しい表情を浮かべた。ただ、これまでの戦いぶりに「少しずつだけど、ボールを保持することや、良い守備で全員で連動してボールを奪うのは成長して来ているとこだと思う」と手応えも感じているのは確か。リーグは来週の第9節で一旦中断するが「続けていけばもっと上の順位を目指せる。そこは気を抜かずに取り組んでいきたい」と気を引き締めた。

(取材・文 北野裕子)
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