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城西国際大、江戸川大戦後の小山監督、選手コメント

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[10.13 千葉県大学リーグ1部秋期第6節 江戸川大1-3城西国際大 城西国際大G]

 13日、千葉県大学リーグ1部秋期第6節が行われ、本格強化2年目の城西国際大はホームグラウンドのPRINCE TAKAMADO MEMORIAL SPORTS PARK(高円宮殿下記念スポーツパーク)で江戸川大と対戦し、3-1で逆転勝ちした。

以下、試合後の城西国際大・小山監督、選手コメント
小山哲司監督
―サイド攻撃からいい形で2点を取ることができた
「2点目、3点目は凄くいい形で取ることができた。(サイドでのコンビネーションから崩すのは)ウチのひとつの形だから。(同点ゴールとなった)CKも凄く良かった」

―ゴールシーンが鮮やかだっただけに、もう少し得点も期待できたが
「欲ばかりは言っていられない。(江戸川大には)前期、カウンターから失点して、負けているから、まずカウンター対策をしっかりするよう指示していた。ボランチとCBのところで相手を捕まえる意識を持つように言ったけれど、意識し過ぎて最終ラインが上がらずにステイしてしまっていた。前期のようにやられたくないという思いが選手の中にあったと思う」

―逆転勝ちしたことはひとつの成長
「前半のうちに1-1に追いついたのは大きかった。あのまま後半に入ってしまうと、より守りを固められたかもしれない。でも0-0からのスタートという気持ちで入ることができた」

―ハーフタイム直後の2得点。どのような指示を
「3バックのサイドの裏へボールを運んでいくこと。スペースが空いて、相手のCBもしんどそうだったので、つなぐというよりもまず蹴っていこうと話した。それが思っていた以上に上手くいった」

―チャンスの数もどれだけ増やせるかはカギになる
「本当はもっとコンパクトにしたい。でもゲームが始まってしまうと、裏を取られるのが嫌だからちょっと下がってしまうというのがある。FWとかがもっと前からプレッシャーをかけられると、ディフェンスラインも駆け引きして上がれるけれど、切り替えが遅くて前からいけないからディフェンスラインも下がってしまう。もう少し経験を積んでいくしかない。私が言ったり、彼らに試合のビデオを見せたりしているので選手は頭では分かっていても、経験というか、その場でやって反省とか出てこないとなかなか自分のものにはならない」

―前節敗れている相手に勝ち切ったことも重要なステップ
「少し大人になってきたかな。良くなってきたと思います」

―試合前も「練習が良くなってきた」とおっしゃっていたが
「ボランチの田中は声も出すし、ボールを拾おうという意識も高い。良くなるかなというものは感じた。前線も今週はイキイキとやっている印象だった」

―優勝争いが難しい状況のなか、課題を克服するなど前進していくこと
「チームとしてのやり方、考え方を伝えて精度を上げていくことと、公式戦があと2試合あるし、1種選手権があって、Jリーグとの練習試合を組んでもらったりもしているので、ゲームを通して少しまた鍛えていきたいと思っている」

―2度の敗戦のあとに気持ちの沈みはなかったか?
「あったと思いますが、それはサッカー選手だから。ゲームが始まれば、モチベーションだとか言わないで切り替えてやってくれている。これは若い選手のいいところだと思う」

―リーグ戦を通して高いモチベーションで同じレベルのサッカーを続けることは難しい
「14試合完ぺきに戦うことはできない。調子がいい時もあれば、悪い時もある。調子が悪い時にどれだけ抑えて、勝ちに結びつけていくかという点については、経験とか、年数がかかると思います。ただ、自分で言うのもなんだけれど、まだまだポテンシャルがあるから期待している」

―監督の目の行き届く範囲でトレーニングできることが選手にとっても励みになる
「そうですね。それはあると思います。きょうで言うと黒木なんかBチームから上がってきて3試合出ているし、小栗も上がってきた選手だからね」

●MF田中崚平(1年=広島皆実高)
―とてもよく声を出していた印象だが、試合を振り返って
「まず立ち上がりは相手に押し込まれるところがあった。いつもは失点した後に士気が下がったりするんですけど、きょうは自分たちで耐えて、自分たちの時間で点を取り返せたのは良かったです」

―小山監督はチームのムードの良さを口にしていたが、個人的に心がけていたことは?
「メンバー争いとか激しいので特長を出さないと試合に出られない。声だったり、セカンドボールを拾うことだったり、展開することだったり、自分を出そうと思ってやっていました」

―それは実際にできた?
「意識はしていましたが、できなかったところもあったので、次はしっかりとしていきたいです」

―優勝争いが難しい状況になって、チームの中には沈んだ雰囲気はなかった?
「小山監督も言われているんですけど、ここでいろいろ言っても自分たちの得にならないし、ここからまた一からのスタートと思って頑張っています」

―選手層の厚いチームだが、個人的に苦労はなかった?
「入った時は全然試合に出られなくて、最近出してもらえるようになった。2年生ボランチもいるし、いつ自分が抜かれるか分からない立場。その中でどれだけ自分ができるか。ここにいれば成長できると思うので、頑張っていこうと思います」

―誰が出ても同じパフォーマンスをしていかなければならない
「メンバーはレベルの高い人たちがいっぱいいる。そこで意見の食い違いとかありますけど、話し合って摺り合わせていけばもっとできるいいチームだと思っている」

―きょうは容赦なく声を出していた
「そこは高校の時から言われている。(上級生でも)全然関係ないです。2年生にも(自分は)そういうキャラで浸透しているのもある」

―個人的にはここからどのような半年、1年に
「来年またいい選手が入ってくるし、2年生が3年生になってもっと争いが激しくなると思う。でもそこで自分がどれだけできるか。レギュラー定着というよりも試合に出た時に貢献できる選手になりたいです」

●FW井之元和之(2年=都城高)
―前期敗れている相手にリベンジした
「自分は前期戦っていないんですけど、相手がつないで来て思っていたよりもやるなと思った。ディフェンスが引いてきていたので、考えながらやっていました」

―勢いつけて飛び込んだり、工夫も見えていたが
「小山監督が『裏を狙え』と言っていたので、SBとかが持った時に動こうと考えていた」

―先制されてズルズル行きかねない展開だった
「CKで(浜田)幸織がすぐに取り返してくれたので悪い流れではなく、勢いが生まれたかなと思いました」

―ゴールは執念を感じるようなヘディングシュート
「ずっと小山監督と深川コーチから『ゴールを狙え』と言われていました。ちょっとボールがずれていたので、どうかと思ったのですが、入ったので良かったです」

―出られない時期から良くなってきた部分は?
「ゴールへの意識が低くて、それをずっと言われていた。最近紅白戦でも点が取れるようになってきたのでいい状態になってきました。それまでは自分でシュートを撃つよりもパスを出したほうがいいのかなと思っていた。それで意識を変えてきた」

―後半戦へ向けて個人的にはどのようなプレーを
「FWなので、1試合1点以上取ればチームも楽になると思うので意識してやっていきたい」

●MF小栗和也(1年=北海道大谷室蘭高)
―まずきょうのプレーについて。前へグイグイ行く姿勢が見えたと思うが
「前に自分から持ち出して行くことは自分の特長。そこを出せないとダメだと思って試合に出た」

―中盤で何度もブレイクできたりしていた
「自分は運動量というか、前に出ることが一番の武器だと思っている。そこは他の人よりも絶対に負けないようにやっています」

―ここまでは前への意識の薄さがあった。小山監督は今週、その部分が出てきていることに期待していたが
「自分はこれまで、あまりトップチームに絡んでいなかった。でもBチームの試合やIリーグで手応えがあった。トップに出ている選手だけじゃないところを自分は見せたかった。夏休みにジェフとか、レイソルとかとの練習試合に出させてもらったり、関東1部のチームとの練習試合に自分は出させてもらって課題もありましたが、その中で手応えや収穫もあった」

―新しく入ってきた選手が同じレベルのプレーをしたり、よりチームを引き上げることが重要。それを出していたひとり
「ここ数試合、小山監督も誰が出ても質の高いサッカーができていると言っている。だから、自分が中盤で中心として出られるようにがんばってきた。自分は、北海道出身で、北海道から去年たくさんプロに行っている。自分もそういうところに続いていけるように、まずはここで中心選手になっていきたい」

―高校の時も見させてもらったが、関東や全国へ出るチームへ進学するのかと
「深川コーチと京谷コーチも室蘭大谷の先輩ですし、小山監督も地元が近いという縁もあって、決めました」

―ここで4年かけてどのような選手に
「同世代の選手には北海道からプロにたくさん行っていて、代表で世界と戦っている選手もいる。自分もカテゴリーは違いますが、負けない気持ちを持ってまずここで中心選手になることが目標です」

●FW浜田幸織(1年=諫早商高)
―ゴールシーンの話からお願いします
「CKはファーに逃げたら、フリーでいいボールが上がってきた。ボールも強かったので強く叩こうと思って打ちました」

―チームが停滞しかけているところで、あのゴールによって蘇った
「自分もシュートが打てていなかったので、シュートで終わろうという意識が強かった」

―縦への意識を出しつつ3点目にも絡んだ
「周りを使えて良かったんですけど、自分でもえぐったり、ドリブルからのシュートを打つシーンがあまりなかった。自分から行く部分が出せなかった」

―いい形でなかなかもらえなかった印象だが
「SBと話していたんですけど、サイドでもらえなかったことと、左サイドからの攻撃が多かったので、小山監督からもカズくん(井之元)と2トップ気味になるように言われていた。そこで中に入ったり、裏へ飛び出したりすることは結構得意なので意識していた」

―前節は先発ではなかったが、この一週間の取り組みの評価で先発を勝ち取った
「明海の時には、あまりゴールやシュートに絡むことができなかった。でも、練習でフィニッシュの精度とかゴールヘ向かっていく動きのスピードや質を意識して、週に1回紅白戦があるので、そこでさらに自分のプレーを見せてきた」

―このチームには外れてもすぐに取り返すチャンスがある
「外れてから今回はすぐのスタメンだった。悔しい思いをしていたし、前の選手なので点が欲しかった。CKからでしたけど、点が取れて良かったです」

―代わって出て、結果を出したことがチームを高める
「これで浮かれていたらどんどん抜かされてしまう。気を抜かずにやっていきたいです」

―城西国際大を選んだ理由は
「監督さんはじめ、スタッフもいい人で、(長崎)日大の(山本)真澄も呼ばれていると言っていた。彼は長崎でもエースだったので一緒にやりたいと思っていたし、ゲキサカとかも見ていたので決めました」

―入学して最初の印象は? 最初から出られると
「いえ。自分のところは名門校ではなかったし、他の選手の出身校を見てもユースとか全国常連の高校とかなので難しいと思っていました」

―大学サッカー生活が上手く軌道に乗りつつあるけれど、どのような選手になることを目標にしていく
「きょうも途中交代しましたが、90分間戦って、攻守に貢献できる選手になること。自分は攻撃の部分で裏への抜け出しとかスピードを活かしてもっともっとゴールへ向かって走っていきたいです」

●DF梅野健太郎(1年=福岡U-18)
―右サイドからの攻撃参加でいいアシストもしたし、いいアピールができたのでは?
「前半は結構引かれて上手く攻撃参加できなかった。自分のサイドから失点もしていたので後半は取り返してやろうという気持ちでした」

―アシストのシーンは自力でひとり剥がしてから、パスがつながりゴールが生まれていた
「SBは、相手のSHをひとり剥がしたら一気にチャンスが来たりするので、剥がすのは得意ですね。千葉大戦もこの形で点を取っていたし、この形は得意です」

―元々右SBでプレーしていた?
「高校の時はSHとかでした。SBは高2の夏からで、攻撃がやりやすいです」

―ボールが持てるので攻撃面で得に貢献できている
「攻撃面は自信があります。守備は球際とか甘さがあるので、そこを何とかしていけたらと思います」

―大学4年を経験してプロへ
「大学でもう1回レベルアップしてアビスパに戻りたいという気持ちでここに来ました」

―ユース時代の友達と連絡を取ったりする?
「ラインでグループつくって結構やっています。ひとり(MF三島勇太)トップに上がっているのでいい刺激になっています」

―後半戦出場機会を増やしている。手応えは?
「このまま出続けたいと思います。ライバルも多いので毎日いい刺激を受けています」

―シーズン残りわずかになってきたが、どのような課題をもっていく
「残りの試合も全力で頑張っていきたい。試合に出続けていろいろな人に見てもらえるように頑張っていきたい」

(取材・文 吉田太郎)

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