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[コマスポ]涙のラストゲーム。得失点差で優勝逃す

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[駒大スポーツ ゲキサカ版]

 JR東日本カップ2013第87回関東大学サッカーリーグ2部・第22節は23日、東京国際大学坂戸キャンパス総合グランドで駒澤大対東国大戦が行われた。互いの勝ち点は共に44。得失点差で東国大が上回っていた。この最終節で勝ったほうが優勝という大一番だった。

 大一番が始まった。前半、駒大はなかなかリズムに乗れなかった。大きな声援が飛び交う中、序盤は完全に東国大ペースだった。試合が動いたのは13分、ゴールほぼ正面で得たFKを上船利徳(3年=神村学園高)が直接狙う。これが美しい軌道を描きながらネットを揺らし、貴重な先取点は東国大が奪った。その後も駒大はなかなかチャンスを作れなかったが、得意のセットプレーで試合を振り出しに戻した。26分、碓井鉄平(4年=山梨学院高)の正確なキックに合わせたのは若山瞭太(4年=加藤学園暁秀高)。この一撃で駒大イレブンのエンジンがかかった。すると6分後だった。またもセットプレーから得点は生まれた。田中雄一(4年=前橋育英高)のキックにダイビングヘッドで合わせたのは川岸祐輔(3年=前橋育英高)4。マークを外し、気迫のヘッドで駒大は逆転し、優勝に近づいた。応援席のボルテージも上がり、最高な形で前半を折り返した。

 後半。序盤は一進一退の展開に。お互い優勝を賭けた一戦だけに非常に熱い戦いだった。65分を過ぎたあたりから駒大にとって嫌な時間が続いていた。すると70分だった。左からのクロスをGK大石健太(4年=磐田北高)がキャッチしに行くが、僅かに目測を誤りファンブル。こぼれ球を押し込まれ試合は再び振り出しに戻った。残り20分。駒大は1点を取りに果敢に攻めた。すると77分だった。FKからの流れで右からクロスが上がる。それに合わせたのは途中出場の糸井康裕(4年=桐生一高)。誰もが優勝に近づいたと思ったがまさかのファールの判定。幻のゴールとなってしまった。直後の80分にPKを沈められた駒大。アディショナルタイムに碓井の涙のPKで同点に追いつくもここで終了の笛。得失点差で駒大は優勝を逃してしまった。

 4年生の引退試合を優勝で飾ることは出来なかった。しかしこの試合輝いたのは4年生だった。全得点に絡んだ碓井。一時は同点に追いつくゴールを決めた若山。一時は逆転ゴールのアシストをした田中。この試合以外にも4年生の活躍は随所に見られた。そして掴み取った昇格。大きなお土産を置いて4年生たちは去っていく。

 優勝を逃し、涙で試合は終わったが駒大の魂は垣間見えた。会場を後にする際4年生には笑顔も見えた。4年生が残したもの。後輩たちはそれを引き継ぎ、来年からの1部での戦いに期待がかかる。

[写真]涙を浮かべながらPK決めた碓井

 (文 駒大スポーツ 権平雅大)

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