流通経済大FWジャーメイン良…スピード武器に“感覚”でのプレー、その一歩先へ
感覚でのプレー、その一歩先へ。流通経済大のFWジャーメイン良(3年=流通経済大柏高)は武器であるスピードを最大限に活かし、さらなる成長を遂げようと日々トレーニングに励んでいる。
今でこそ全日本大学選抜にも選出され、注目を集める快足FWだが、高校までは感覚でプレーすることが多く、そのスピードを活かしきることはできていなかった。しかし大学入学後、複数のポジションでプレーするなかで、感覚で走り抜くだけでなく、自分の武器をどう活かすか考えるようになった。それによりプレーの幅も広がった。加えて入学時は約71kgだった体重が約5kg増えるなどフィジカルも強化。それとともにスピードも増した。
一回りスケールアップしたストライカーは、空いたスペースへ光のごとく抜け出し、鋭くゴールを狙っていく。スロースタートとなった今季、ジャーメインは後期リーグでの巻き返しを誓っている。
―関東大学リーグの前期11試合を3得点で終えました。この数字はどう感じていますか?
「物足りないですね。毎年前期リーグはあまり点が取れなくて、後期に盛り返せるので。とりあえずは二桁の半分は取れていればいいかなという感じで臨んでいました。その5点にもいかなかったので、物足りないです」
―優勝を目標に挙げるなか、今季は三度も降格圏の11位に沈むこともあり、前期リーグを折り返しては7位につけています。
「前期を終えて7位。1位の明治大とは勝ち点10差なので、中野監督も言っていたんですけど、後期リーグで全部の試合に勝てば、優勝はできると。ここからは自分たち次第だなと思っています」
―前期リーグを振り返って、自身の出来は?
「去年の後期リーグと比較すると、もっともっとやれると監督も思ったからこそ、『それで全日本大学選抜か』など結構厳しいことも言われていて……。ですが自分的にも全然物足りないし、スタッフを含めてチームからも“もっとやって欲しい”というのはあったと思います」
―全日本大学選抜へも選出されるなか、メンタルの変化が悪い方にいってしまった?
「自分的には勘違いしているようなつもりはないですけど、でもどこかでそういう自惚れのようなものがあったから、プレーの質が落ちたりとかの影響が出てしまったんじゃないかなとは思います」
―3月に行われた地域選抜対抗戦のデンソーカップチャレンジや、大学の日韓定期戦では、全日本大学選抜の一員として結果を出していました。好スタートかと思いきや……。
「本当にその通りで。チームとしても個人としても、もっと充実したいいシーズンになると思っていたんですけど。春先の3月頃の身体のキレとかに比べて、結構落ちてしまったなと。開幕前からの疲れも少しあるかもしれないです。それでも何よりも、全日本選抜などの少し高いレベルでやっていた練習とかをもっと自分がチームに持ち込めれば良かったなと感じています。それが出来なかったので、チームとしてもレベルアップしなかったし、自分もあまり良くなくなってしまったのかなと思っているので」
―いわば不完全燃焼のようになってしまった前期リーグを終えて、自身の課題はどこにあると感じていますか?
「決定力ですね。前期リーグでは3点だったんですけど、6点とか7点くらい取れていてもおかしくないくらいのシーンはあったので。たまたまなのかどうなのか、毎試合、試合の結果を左右するような展開でそういう惜しいシーンに直面していたので。そこで決めることができていれば……なので点を取るというところが課題かなと思います」
―ジャーメイン選手は大学1年時はBチームにあたる流通経済大ドラゴンズの所属。天皇杯茨城予選で流通経済大のトップチームを負かしたことで、トップチーム入りを果たしました。先日行われたアミノバイタルカップの初戦(立正大・0-1)では、ドラゴンズからの昇格組が試合に出て、ジャーメイン選手がベンチスタートという逆の立場になっていました。
「結果を出した人が試合に出るのは当たり前だと思います。ドラゴンズの人たちはJFLでしっかりと自分たちの役割を果たして優勝して。そこでの中心メンバーがトップに上がってきました。あの時は自分ではなく、違う選手が使われるのは当たり前だと納得して、どうやったらまた自分が試合に出られるのかを考えていました」
―ベンチスタートとなった立正大戦では途中出場で約30分プレーしましたが、零封負けとなりました。
「ベンチから見ていて、“ああすればいいのに”などは結構思っていましたし、見ているだけで悔しい気持ちは強くありました。でも途中から約30分、試合に出たなかで、チームを助けてあげられなかったのが一番悔しいです」
―リーグ戦が不振だった分、総理大臣杯予選、総理大臣杯本選で盛り返したいという思いもあったのでは?
「そうですね。“総理大臣杯で復活した”とチームとしても、個人としても、言われるようにやっていければと考えていたので。本当にただただ悔しいです」
―今後へ向けてというところでは?
「リーグ戦は後期の開幕まで間があるので。まずは天皇杯の予選をしっかり勝って、本選に出られれば今季のJ2で調子がいい北海道コンサドーレ札幌とできるので、そこをモチベーションにして、今は日々の練習をやっています」
―ジャーメイン選手にとっての“武器”は自身ではどこにあると感じていますか?
「スピードは負けてはいけない部分ですね。あとはドリブルなどで前を向いたときのプレーは自分の強みだなと思っています」
―武器であるスピードはサッカーを始めたときから強みでしたか?
「小学校1年生のとき、野球をやるかサッカーをやるか迷ったんですけど、日韓W杯を見て、サッカーにしようと。最初は遊びで蹴り始めました。小学校3年生で厚木のクラブチームに入ったんですけど、同じチームに同じ年のすごく上手い選手がいたので、自分は全くだめでしたね(笑) 中3くらいでようやくチームの試合に出て、FC厚木から流通経済大付柏高に行きました。今に比べたら高校時代は武器は少なかったです。自分の良さを出せなかったですし……」
―自分の良さ、スピードを試合のなかで活かせるようになったきっかけはあったんでしょうか?
「1年のときに今はドラゴンズの監督をやっている中島俊一コーチに教わって。今までは真ん中でしかプレーしたことがなかったんですけど、中島コーチが3トップの右で使ってくれて、仕掛けられるし、裏にも抜けられるという、スペースを活かすプレーができるようになりました。それで自分の強みを出すやり方を覚えたという感じです」
―それ以前は最前線に位置しつつ、感覚でプレーすることが多かった?
「前は特に……何をしていたんだろうという感じですね(笑) 考えないで全部感覚でやっていましたね。大学で教わって、ようやく色々考えてやるようになりました」
―そのスピードを武器に、後期リーグ戦では得点を量産して得点王も?
「いえ、得点王はきついので。多分、ここから誠也(中野誠也:筑波大)がとんでもないところまでいってしまうので(苦笑) 自分は得点王というよりも、チームが0-0だったり、キツイときに点を取れるようになりたいです。勝利につながるようなゴールが取れるように」
―将来的な目標としては、どこを見据えていますか?
「Jリーグに、プロにいくだけではなく、行った先で活躍できるかというのが自分の目標です。例えば、J1で得点を重ねていたら、自然と代表とかも呼ばれるようになると思うし、Jにいくのではなく、Jで活躍する選手になるというのが今の大きい目標ですね」
―今回の新サッカースパイク「SPEED OF LIGHT PACK」は異次元のスピードと瞬時のボールコントロールを追求したモデルで、デザインコンセプトは“光のスピード”となっています。そんなジャーメイン選手にぴったりのスパイクに足を入れての感触は?
「フィット感が強くて、自分の足のように感じる作りだなと思いました。自分はフィットするタイプのスパイクが好きで、シュートするときにフィットするスパイクの方が感覚がいいですし、フィットしていると中で足がずれることもないので、これはすごくいいなと思います。昔のF50の形に似ているのでとても履きやすかったです」
(取材・文 片岡涼)
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今でこそ全日本大学選抜にも選出され、注目を集める快足FWだが、高校までは感覚でプレーすることが多く、そのスピードを活かしきることはできていなかった。しかし大学入学後、複数のポジションでプレーするなかで、感覚で走り抜くだけでなく、自分の武器をどう活かすか考えるようになった。それによりプレーの幅も広がった。加えて入学時は約71kgだった体重が約5kg増えるなどフィジカルも強化。それとともにスピードも増した。
一回りスケールアップしたストライカーは、空いたスペースへ光のごとく抜け出し、鋭くゴールを狙っていく。スロースタートとなった今季、ジャーメインは後期リーグでの巻き返しを誓っている。
―関東大学リーグの前期11試合を3得点で終えました。この数字はどう感じていますか?
「物足りないですね。毎年前期リーグはあまり点が取れなくて、後期に盛り返せるので。とりあえずは二桁の半分は取れていればいいかなという感じで臨んでいました。その5点にもいかなかったので、物足りないです」
―優勝を目標に挙げるなか、今季は三度も降格圏の11位に沈むこともあり、前期リーグを折り返しては7位につけています。
「前期を終えて7位。1位の明治大とは勝ち点10差なので、中野監督も言っていたんですけど、後期リーグで全部の試合に勝てば、優勝はできると。ここからは自分たち次第だなと思っています」
―前期リーグを振り返って、自身の出来は?
「去年の後期リーグと比較すると、もっともっとやれると監督も思ったからこそ、『それで全日本大学選抜か』など結構厳しいことも言われていて……。ですが自分的にも全然物足りないし、スタッフを含めてチームからも“もっとやって欲しい”というのはあったと思います」
―全日本大学選抜へも選出されるなか、メンタルの変化が悪い方にいってしまった?
「自分的には勘違いしているようなつもりはないですけど、でもどこかでそういう自惚れのようなものがあったから、プレーの質が落ちたりとかの影響が出てしまったんじゃないかなとは思います」
―3月に行われた地域選抜対抗戦のデンソーカップチャレンジや、大学の日韓定期戦では、全日本大学選抜の一員として結果を出していました。好スタートかと思いきや……。
「本当にその通りで。チームとしても個人としても、もっと充実したいいシーズンになると思っていたんですけど。春先の3月頃の身体のキレとかに比べて、結構落ちてしまったなと。開幕前からの疲れも少しあるかもしれないです。それでも何よりも、全日本選抜などの少し高いレベルでやっていた練習とかをもっと自分がチームに持ち込めれば良かったなと感じています。それが出来なかったので、チームとしてもレベルアップしなかったし、自分もあまり良くなくなってしまったのかなと思っているので」
―いわば不完全燃焼のようになってしまった前期リーグを終えて、自身の課題はどこにあると感じていますか?
「決定力ですね。前期リーグでは3点だったんですけど、6点とか7点くらい取れていてもおかしくないくらいのシーンはあったので。たまたまなのかどうなのか、毎試合、試合の結果を左右するような展開でそういう惜しいシーンに直面していたので。そこで決めることができていれば……なので点を取るというところが課題かなと思います」
―ジャーメイン選手は大学1年時はBチームにあたる流通経済大ドラゴンズの所属。天皇杯茨城予選で流通経済大のトップチームを負かしたことで、トップチーム入りを果たしました。先日行われたアミノバイタルカップの初戦(立正大・0-1)では、ドラゴンズからの昇格組が試合に出て、ジャーメイン選手がベンチスタートという逆の立場になっていました。
「結果を出した人が試合に出るのは当たり前だと思います。ドラゴンズの人たちはJFLでしっかりと自分たちの役割を果たして優勝して。そこでの中心メンバーがトップに上がってきました。あの時は自分ではなく、違う選手が使われるのは当たり前だと納得して、どうやったらまた自分が試合に出られるのかを考えていました」
―ベンチスタートとなった立正大戦では途中出場で約30分プレーしましたが、零封負けとなりました。
「ベンチから見ていて、“ああすればいいのに”などは結構思っていましたし、見ているだけで悔しい気持ちは強くありました。でも途中から約30分、試合に出たなかで、チームを助けてあげられなかったのが一番悔しいです」
―リーグ戦が不振だった分、総理大臣杯予選、総理大臣杯本選で盛り返したいという思いもあったのでは?
「そうですね。“総理大臣杯で復活した”とチームとしても、個人としても、言われるようにやっていければと考えていたので。本当にただただ悔しいです」
―今後へ向けてというところでは?
「リーグ戦は後期の開幕まで間があるので。まずは天皇杯の予選をしっかり勝って、本選に出られれば今季のJ2で調子がいい北海道コンサドーレ札幌とできるので、そこをモチベーションにして、今は日々の練習をやっています」
―ジャーメイン選手にとっての“武器”は自身ではどこにあると感じていますか?
「スピードは負けてはいけない部分ですね。あとはドリブルなどで前を向いたときのプレーは自分の強みだなと思っています」
―武器であるスピードはサッカーを始めたときから強みでしたか?
「小学校1年生のとき、野球をやるかサッカーをやるか迷ったんですけど、日韓W杯を見て、サッカーにしようと。最初は遊びで蹴り始めました。小学校3年生で厚木のクラブチームに入ったんですけど、同じチームに同じ年のすごく上手い選手がいたので、自分は全くだめでしたね(笑) 中3くらいでようやくチームの試合に出て、FC厚木から流通経済大付柏高に行きました。今に比べたら高校時代は武器は少なかったです。自分の良さを出せなかったですし……」
―自分の良さ、スピードを試合のなかで活かせるようになったきっかけはあったんでしょうか?
「1年のときに今はドラゴンズの監督をやっている中島俊一コーチに教わって。今までは真ん中でしかプレーしたことがなかったんですけど、中島コーチが3トップの右で使ってくれて、仕掛けられるし、裏にも抜けられるという、スペースを活かすプレーができるようになりました。それで自分の強みを出すやり方を覚えたという感じです」
―それ以前は最前線に位置しつつ、感覚でプレーすることが多かった?
「前は特に……何をしていたんだろうという感じですね(笑) 考えないで全部感覚でやっていましたね。大学で教わって、ようやく色々考えてやるようになりました」
―そのスピードを武器に、後期リーグ戦では得点を量産して得点王も?
「いえ、得点王はきついので。多分、ここから誠也(中野誠也:筑波大)がとんでもないところまでいってしまうので(苦笑) 自分は得点王というよりも、チームが0-0だったり、キツイときに点を取れるようになりたいです。勝利につながるようなゴールが取れるように」
―将来的な目標としては、どこを見据えていますか?
「Jリーグに、プロにいくだけではなく、行った先で活躍できるかというのが自分の目標です。例えば、J1で得点を重ねていたら、自然と代表とかも呼ばれるようになると思うし、Jにいくのではなく、Jで活躍する選手になるというのが今の大きい目標ですね」
―今回の新サッカースパイク「SPEED OF LIGHT PACK」は異次元のスピードと瞬時のボールコントロールを追求したモデルで、デザインコンセプトは“光のスピード”となっています。そんなジャーメイン選手にぴったりのスパイクに足を入れての感触は?
「フィット感が強くて、自分の足のように感じる作りだなと思いました。自分はフィットするタイプのスパイクが好きで、シュートするときにフィットするスパイクの方が感覚がいいですし、フィットしていると中で足がずれることもないので、これはすごくいいなと思います。昔のF50の形に似ているのでとても履きやすかったです」
(取材・文 片岡涼)
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