beacon

[関東2部]日体大が東農大を退け今季2度目の連勝達成!しかし指揮官は「何の収穫もない」と落胆も

このエントリーをはてなブックマークに追加

日体大が今季2度目の連勝を達成

[5.19 関東大学L2部第6節 日本体育大2-1東京農業大 保土ヶ谷公園]

 関東大学リーグ2部の第6節が19日に各地で行われ、日本体育大東京農業大が対戦。1-1で迎えた後半35分、途中出場のFW及川翔五(2年=東海大福岡高)が勝ち越し弾を挙げ、日体大が2-1で勝利した。

 前半は互いにチャンスをつくっていく。東農大は前半28分、FW田代蓮太(4年=東京Vユース)がPA左に進入して左足シュートを放つが、GK大杉啓(4年=静岡学園高)にキャッチされる。31分には日体大が反撃。大杉のロングフィードから中盤のMF関戸裕希(4年=前橋育英高)がつなぎ、最後はFW平川元樹(4年=札幌U-18)がPA左からゴールを狙うが、相手のブロックに阻まれた。

 前半終了間際、東農大はDF土屋守(4年=帝京三高)の左CKからPA内でこぼれたところを、途中出場のDF西海洋介(3年=遊学館高)が豪快な右足ボレー。しかし、大杉が左手一本ではじくスーパーセーブをみせ、一進一退の攻防の中で前半を0-0で終える。

 日体大は後半開始とともに平川に代えて及川を投入。そして、後半5分には先制点を挙げる。MF渡邊龍(4年=FC東京U-18)のパスを受けた関戸がPA手前から左足シュート。矢野晴之介監督も「卓越したテクニック、シュート力がある」と評価する関戸の一閃をGK内野将大(2年=関東一高)は触れられず。ゴール右隅に突き刺さり、日体大が1-0とした。

 しかし、東農大も後半17分に同点弾を決める。三浦佑介監督が「あれは練習からやっている形」というように、前線からの守備で素早くボールを奪ったFW手塚竣一朗(4年=新潟U-18)がそのままPA手前まで運び、相手DFを引き付けてPA左の田代へパス。絶妙なお膳立てを受けた田代は「あとは気持ちで決めてやる」と冷静に右足シュートをゴール右に沈め、今季初ゴールで試合を1-1の振り出しに戻した。

 勢いに乗る東農大は後半24分、負傷によりベンチスタートとなったFW影森宇京(3年=浦和ユース)を投入する。後半33分には土屋が左サイドを突破してクロスを上げ、影森がヘディングシュート。ゴールにはならなかったが、再三の波状攻撃に逆転の雰囲気が漂い始めた。

 すると後半35分、劣勢に立たされていた日体大が勝ち越しに成功する。チャンスを決め切れない東農大のボールを奪って一気にカウンター。MF辻川翔(4年=柏U-18)のシュートは内野にセーブされるが、こぼれ球を拾ったMF川原田湧(2年=横浜FMユース)がパスを出し、最後は及川が渾身の右足シュートを決めた。2-1と点差を広げた日体大がそのまま逃げ切り、今季2度目の連勝とした。

 明暗分かれた両者だが、両指揮官の顔色は真逆のものとなった。敗れはしたものの日体大を一時的に追い詰め、三浦監督は「今日は一番よかったくらいのアグレッシブさだったので、本当に負けて悔しいですけど、これをやればいいという指針になった」と収穫を見つけた。「(逆転できそうでできなかったところが)今の順位に反映している」と現在地を見定めつつ、「どんな状況でも決めるとか、失わないとか、そういうのはもう一回普段の練習からこだわってやっていかないと」と課題を語り、前を向いた。

 一方で、矢野監督は今節について「今日は今までで一番ダメな試合でした」とバッサリ。「守備もチャレンジする気持ちがなくて、前線からボールを奪いに行こうっていうのを最後までびびっちゃって行けなかったですね」と守備意識の低さを指摘し、「今日は勝利はしたけれど、何の収穫もない。最後までチャレンジしてくれなかったのがすごく残念」とチームの連勝よりも、その試合内容に大きく落胆した様子をみせていた。

(取材・文 石川祐介)
●第92回関東大学L特集

「ゲキサカ」ショート動画

TOP