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[アミノ]産能大GK牧野恋音が止めた!決めた!!PK戦は後輩GK近藤壱成との“ジュビロ対決”「一生の思い出になった」

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後輩GK近藤壱成の肩を抱くGK牧野恋音

[7.25 アミノバイタルカップ決勝 産業能率大1-1(PK9-8)法政大]

 11人目まで突入したPK戦。最後はGKによる直接対決となった。先攻で蹴った法政大GK近藤壱成(3年=磐田U-18)のシュートを産業能率大のGK牧野恋音(4年=磐田U-18)は左に飛んでストップ。そして折り返しのPKを牧野がしっかりと蹴り込んで勝負を決めた。

 ジュビロ磐田U-18の先輩後輩による直接対決で決着がつくというこれ以上ないドラマチックな展開。産能大の小湊隆延監督が「サッカーの神様が彼の努力を見ていてくれたんじゃないかなと思います」と頷けば、牧野も「こういう経験は一生に一度とないと思う。楽しかったし、いいPK戦だった。一生の思い出になったなと思います」と充実感たっぷりの様子で振り返った。

「PK戦の前は壱成と話そうかなと思ったんですけど、壱成はそんな雰囲気じゃなかった。話しかけると失礼かなとも思った。壱成がどっちに蹴るとかは分からなかった。自分の直感。こっちだと思って思い切り飛んだだけ。あいつには負けたくなかったので勝てて良かったです」

「正直PK戦で負けたことがない」というほど、自信を持っていた。高校時代には卒団直前の試合となったプレミアリーグ参入戦決勝で、同年度の高校選手権を優勝することになる前橋育英高と対戦。PK戦までもつれる一戦になるが、牧野が2本をストップし、磐田U-18に初のプレミアリーグ昇格をもたらしていた。

 この日もその時対峙したMF田部井涼(4年=前橋育英高/横浜FC内定)やFW飯島陸(4年=前橋育英高)がおり、燃えないわけがなかった。「俺が3本止めてやるから、思い切って蹴れ」。PK戦前に仲間を鼓舞。結果的に法大の3本の失敗のうち2本が枠外で、止めたのは近藤のシュート1本だったが、「自分ならやれる思って臨んでいた」としてやったりだ。

 主将に就任した大学最終学年の今季だが、前期リーグ戦の出場はわずかに1試合。レギュラーポジションを掴めずにいた。しかし日々の努力は怠らなかった。小湊監督も「日ごろから練習だけじゃなく、授業の合間だったり、空いている時間でボールを蹴ったりして、陰で苦労している」と努力を認める。そして本人は今日対峙した近藤や立正大で2年生ならが正ポジションを掴むGK杉本光希(2年=磐田U-18)の活躍を刺激に、今後も努力を続けていくつもりだ。

 アミノバイタル杯初優勝を果たした産能大だが、前期リーグでは2部リーグで降格圏の11位に低迷。初出場となる総理大臣杯の戦いも楽しみだが、リーグ戦にも勢いを繋げていきたい。牧野は「優勝したからには結果を残さないといけないというプレッシャーはあるけど、この戦いで学んだことをしっかりと継続していきたい」と前を向くと、「全国大会までにさらにステップアップできるように前進していけば、自ずと結果はついてくるかなと思います」と引き続きの大暴れを誓った。

●第95回関東大学L特集

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