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[MOM772]MF井堀二昭(東海学園大2年)_静学で選手権V。先輩Jリーガーからの助言が飛躍のきっかけに

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東海選抜MF井堀二昭(東海学園大2年)は正確な技術を発揮。3点目の起点となるなど活躍

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.9 デンチャレGL第1節 東海選抜 3-0 日本高校選抜 Jヴィレッジ]

 東海大学選抜は長めのボールを効果的に活用しながら日本高校選抜を押し込み、3-0で快勝。相手の不十分なクリアを拾って連続攻撃に持ち込んでいたが、MF井堀二昭(東海学園大2年=静岡学園高)やMF古長谷千博(常葉大2年=清水桜が丘高)のボールキープ、正確なパスも主導権を握る要因となっていた。

 井堀はこの日、東海学園でのポジションと異なり、中盤の下がり目の位置でプレー。本人は人工芝開催だったプレーオフに比べて「満足行く内容ではなかったです」と首を振る。天然芝、また日本高校選抜のプレッシャーの速さの前にミスがあったことも確かだが、得意のプレースキック含めて随所で質の高さを発揮。3-0の快勝に貢献した。

 2-0の後半26分には、敵陣中央から「左サイドがら空きというのが見えていた」と1タッチパスで左サイドへ展開。FW小松慧(常葉大3年=青森山田高)のラストパスからMFバエッサ・フェリヘ(東海学園大3年=東海学園高)が決め、井堀は3点目の起点となった。

 井堀は2年前に静岡学園高の一員として全国高校選手権優勝。日本高校選抜も経験しているボランチは「縦パスやドリブルの細かな技術、キックは自信がある」という強みも表現して、“後輩”たちの前に立ちはだかった。

 井堀は静岡学園3年時の秋から冬に掛けて自覚が増し、急成長した選手だ。全国高校選手権初戦ではボランチながらハットトリックを達成するなど活躍。「(東海学園大は静岡)学園に近いスタイルですし、こういうところで小中高とやってきた。そのスタイルを貫いて、『東海でもこういうやつがいるんだぞ』と見せたい」という理由でテクニカルなサッカーを特長とする東海学園大へ進学した。

 その井堀は、「高校では自分は目立っていないと思っていて、1年目もトップチームにいたものの、試合に出れなくて、そこで今、ヴォルティスにいる(先輩MFの)児玉駿斗選手からアドバイスを頂いて、それが大きかったです」と説明する。

「自分のプレーをもっとこうしたら良いとか教わって、それで1年間勉強してきました。自分、結構(ボールを)持ってから考えることが多くて、もっと周り見て、1タッチパスとか相手寄せてからの逆とか教わって、2年目から試合に出れて結果を出せるようになりました」。この日も静岡学園や先輩MFから学んだ力を発揮。今大会は、“格上”の関東選抜やU-20全日本選抜相手にチャレンジし、「東海でもこういうやつがいるんだぞ」とプロのスカウトに示す。

(取材・文 吉田太郎)
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