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[MOM833]筑波大MF竹内崇人(2年)_大学でつけた自信、成長…J1広島練習参加で自覚

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MF竹内崇人(2年=広島ユース)

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.29 関東大学L1部第20節 筑波大2-0桐蔭横浜大 第一カッターフィールド]

 相手のミスを見逃さなかった。筑波大は前半23分、相手GKのクリアミスをカットしたMF竹内崇人(2年=広島ユース)は、素早く無人のゴールに流し込む。「ラッキーだっただけですけど、みんながプレスで連動した結果かなと思います」。

 さらに後半31分には左サイドからエリア内にカットインして、右足を振り抜く。シュートはGKに弾かれたが、こぼれ球にFW和田育(4年=阪南大高)が詰めて勝利をグッと引き寄せた。

 筑波大にとって前節の敗戦は、とても悔しいものになっていた。25日に行った第14節の延期分、筑波大学第一サッカー場で行った早稲田大戦が、3年ぶりの同グラウンドでの有観客試合になっていた。

 しかしそこまで3連勝と好調で来ていたチームだったが、降格圏に沈む相手に0-1で敗戦。「自分たちにとっても情けない試合だった」。悔しさをこの試合にぶつけたい。そう強く思って臨んだ試合で出せた結果に、「悔しさを全員がぶつけられたと思う」と笑顔をみせる。

 タレントが揃う現2年生世代の中でも、竹内は注目選手の一人だ。今夏には古巣であるサンフレッチェ広島の練習にも1週間ほど参加。クオリティの部分でまだまだ差はあると感じたが、「高校の時に参加した時は全然やれる気がしなかったけど、大学に来て自信がついて、徐々に自分のプレーが出せるようになった」と手ごたえも持つことができたという。

「判断の早さは大学でやっているとそこまで変わらない。判断の部分であったり、出して動いて、関わり続ける部分は通用した部分じゃないかなと思います」

 ただ成長は感じるがまだまだ足りない。大学経由でJリーグ入りを目指すからには、1年目から活躍しなければいけないと思っている。理想とするのは、大学経由で帰還したMF満田誠だ。「自分にもタフさがついてきたと思うけど、試合を決められるシュートだったり、アシストを増やして、大学リーグの中でトップを目指していかないといけないなと思います」。

 筑波大の小井土正亮監督は常々、「いい選手はチームを勝たせる選手だ」という話をする。筑波大は2017年のリーグ優勝以降、タイトルから遠ざかっている。竹内もタイトルへの思いを強く語る。

「いい試合をしているけど結果がついてこない。それがここ数年の筑波だと思う。今年のインカレで日本一を獲るために、すべてをかけて戦えればなと思うし、それを目指す中で焦らずに日々成長を考えていれば、プロは見えてくると思う。上を見過ぎず、地に足をつけて、日々成長していきたいと思います」

(取材・文 児玉幸洋)
●第96回関東大学L特集

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