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[MOM854]関西選抜FW古山兼悟(大阪体育大2年)_関西得点王が1得点。前線で表現した『ボールを持つ勇気』

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関西選抜のFW古山兼悟(大阪体育大2年=立正大淞南高)は初戦で1得点

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.28 デンチャレグループA U-20全日本選抜 0-4 関西選抜 ひたちなか市総合運動公園陸上競技場]

 全日本大学選抜入りへ、高校、大学で学んできたことを表現した。関西選抜のFW古山兼悟(大阪体育大2年=立正大淞南高)は、初戦で2得点に絡む活躍。「自分は前線から追い回してハードワークというところでチームの硬さを取って、点を決めたいなと思っていた」という通り、緊張感の高い初戦でチームを助け、ゴールも決めた。

 前半8分、FW奥村仁(関西福祉大3年=C大阪U-18)との連係で右中間を抜け出し、コースを突く右足シュート。味方が詰めてくれることまで考えて放った一撃はGKに止められたものの、こぼれ球を奥村が難なく決めて先制点となった。

 さらに前半36分、古山は最前線でフェイントを入れてからボールを受ける。そして、前を向いて仕掛けたところで倒されてPKを獲得。「あれは体大でやっている身体の使い方やボールの置きどころであったりを利用しました」。イメージ通りの動きで獲得したPK。これを右足で左隅へ突き刺した。

 昨年の関西学生1部リーグでは、12試合連続ゴールを決めるなど19得点をマークして得点王。その強力ストライカーは、前線での強さやボールを受ける巧さも光った。「普段から体大で練習していることを出す場だと思っているので、それが良かったのかなと思います。(大阪体育大の先輩FW)林大地君(シントトロイデン)をプレーモデルとしているので、そこは負けていられないなと思ってやりました」。相手が1人、2人で奪いに来ても失わない。自信を持ってボールを受けに行っていた。

「昨日、昔のことを思い出していて、自分、立正大淞南出身なんですけれども、南(健司)先生に『ボールを持つ勇気』みたいなことを言われていて。それ(ボールを受ける、受けに行くこと)が一番難しくて。でも、それを意識できれば勇気って持つことができると思うので、言われたことを思い出してやったら今日は案外受けれました」。プレッシャーの中でも失わないMF美藤倫(関西学院大3年=東海大大阪仰星高/G大阪内定)らチームメートにも負けないように、意識してボールを受けに行き、攻撃の起点になり続けた。

 J1では、立正大淞南高の先輩MF井上健太(横浜FM)が躍動中。「教育実習で来て知っているので負けていられないです。(井上が福岡大時代に)教育実習で来て、(動きが)キレキレで。『これがプロなんか』と肌で感じることができたので、それは良かった経験でした」。その先輩のようにプロで活躍するために、今年は大事な一年だと捉えている。

「去年、リーグ戦で得点王取れて、チームとしては悔しい結果でしたけれども去年良くて今年ダメだったら『アイツ、たまたまだ』で終わるので、それは回避したい。去年以上に取って、得点王を絶対に取るというところとチームの優勝に貢献できるようなFWになっていかないと上で活躍するのは厳しいと思います。(今回のデンソーカップチャレンジは)スカウトの目を留めて、進路のところで良いところに進むというのと、去年準優勝だったので、そこで絶対に優勝したいというのはありますね」

 この日は自分の特長、また高校、大学で学んできたことを発揮して勝利に貢献した。U-20全日本大学選抜に選ばれなかったことも自身のエネルギーに。「入りたい」という全日本大学選抜の日韓戦メンバー入りのためにも、ゴールを重ね、関西選抜の優勝に貢献する。

(取材・文 吉田太郎)
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