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[MOM876]日本大FW長谷川皓哉(2年)_FW再転向に迷いなし、大学初ゴールとなる決勝点で2位浮上

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決勝点を喜ぶFW長谷川皓哉(2年=明秀日立高)

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.17 関東大学L1部第9節 東洋大1-2日本大]

 何回目のポジション転向になるだろうか。ただもう決意は揺らがない。「今はFWでプロになりたいと思っています」。FW長谷川皓哉(2年=明秀日立高)は迷いなく言い切った。

 4位の日本大と3位の東洋大の上位決戦。結果如何で順位が入れ替わる一戦は、東洋大が1点リードで前半を折り返していた。ハーフタイムには監督からも、「こんなひどいゲームはない」と檄を飛ばされていたという。

 すると日大イレブンが猛反撃。後半10分のMF大久保帆人(1年=前橋育英高)の左クロスをMF永田亮輔(3年=横浜FCユース)がヘディングで合わせて同点に追いつくと、5分後にはショートカウンターから長谷川が蹴り込んで、一気に試合をひっくり返した。

「6番の植木(颯)が絶対に出してくれると思ったし、思い切り声を出して呼んだら流れてきた。あとは決めるだけでした。自分が(試合を)決めてやりたいという思いでピッチに立っていた。もう一回守備から入ろうという全員の共通認識も良かったと思います」(長谷川)

 これまで色んなポジションでプレーしてきた。高校1年生の時にFWとして先発した高校選手権で決勝点を決める活躍もみせた長谷川だが、その後はアンカーやCBとしてプレー。大学にも守備的な選手としてやってきた。

 しかし今年初めにチームで遠征した際に、FW転向を希望したという。1年目の昨季、最初はトップチームにいたが、夏場にBチームに降格。そして夏合宿で第五中足骨を骨折するアクシデントに見舞われ、シーズンを棒に振った。何かを変えなければ。そんな思いが、FW転向を志願させた。

 6月3日の法政大戦で大学に来て初めて先発のチャンスを掴んだ長谷川だが、後半20分で途中交代。「結果が残せなかったことが本当に悔しくて」。翌節の東京国際大戦で出番なしに終わっていたことも、悔しさを増幅させていた。

 ただ結果的に大学初ゴールで決勝点を奪った長谷川だが、「内容的にはあまりよくなかったシーンもあったので修正したい」と満足はないという。「夏は総理大臣杯を目指しているので、そこに絡めるように頑張っていきたいと思います」。18年ぶりに戦う1部リーグ現在2位と快進撃をみせる日大が、夏のトーナメント戦にも勢いを持ち込む。

(取材・文 児玉幸洋)
●第97回関東大学L特集

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