beacon

[MOM908]関西福祉大FW奥村仁(4年)_C大阪U-18から大学を経て成長…降格圏脱出を目指す新潟内定MF

このエントリーをはてなブックマークに追加

関西福祉大FW奥村仁(4年/新潟内定)

[10.01 第101回 関西学生サッカーリーグ後期第4節 大阪経済大0-3関西福祉大 ヤンマースタジアム長居]

 いい勝負をしつつもなかなか勝ち点を伸ばせず苦しい状態が続く関西福祉大だが、この日は全員が気持ちを統一し、しっかりと耐えながらもチャンスを生かした。中でも大きな役割を果たしたのが、FW奥村仁(4年=C大阪U-18/新潟内定)だ。

 55分のゴールは、MF竹中元汰(3年=米子北高)からのロングボールを、奥村が高いテクニックで受けるとノールックでパス。これをMF山下正之介(3年=北九州U-18)がしっかりとゴールへ沈めた。71分には、左サイドのMF杉本蓮(3年=京都橘高)から受けた奥村が、狭いスペースを仕掛けてドリブルで抜けてシュート。試合を決める3点目となった。

 9月25日に新潟入団が発表されて迎えたリーグ再開初戦は、「最初、いつもより緊張してた」と笑うが、試合が進むに連れて固さも取れ、普段どおりの動きを見せた。内定が発表されたことで、見られ方も変わってくる。そんな中で結果を出してチームを勝利に導く役割を果たした。

 関福大の攻撃のキーマンとされる奥村だが、C大阪U-18時代は、「すごい選手がたくさんいたんで、自分はそんな目立つ感じじゃなかった」と話す。トップチームに昇格したDF西尾隆矢(C大阪)、FW藤尾翔太(町田)、MF松本凪生(甲府)らの存在が際立っており、どちらかといえばと全体を支えるタスクを担っていた。しかし、大学でチームの中心としての働きをこなすうちに、責任感やチームを勝たせたいとの思いはより大きくなったと言う。

 大学4年間で一番成長した点を「チームのために戦う部分」と挙げるように、攻撃だけでなく、労を惜しまず長い距離を走り、前線からの献身的な守備でチームを助ける動きが奥村の持ち味のひとつ。U-18時代から得意としていた部分ではあるが、関福大でその重要性をより突き詰めていったという手ごたえもある。

 今後の目標は、「チームのために戦える選手になること」だ。そのためにも、チームを残留させて、後輩たちに関西のトップカテゴリーで戦う権利を残して、プロへと進みたい。「やっとみんなに追いつけたなっていう気持ちです。自分らの学年、みんな頑張ってるんで、負けないようにといつもやってます。追い越せるように頑張りたい」と力を込める。仲間たちとピッチで出会うときに成長を見せるためにも、まずは関福大で結果を残す。

(取材・文 蟹江恭代)
●第101回関西学生L特集
蟹江恭代
Text by 蟹江恭代

TOP