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[MOM907]関西学院大MF倍井謙(4年)_名古屋3万人サポーターの声に奮い立つ…“背番号10”は「関学を勝たせる選手に」

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MF倍井謙(4年/名古屋内定)

[9.30 第101回 関西学生サッカーリーグ後期第4節 関西学院大3-0びわこ成蹊スポーツ大 ヤンマースタジアム長居]

 関西学院大がDFラインからの丁寧なビルドアップと、縦に速いパスを使い分ける多彩な攻撃で試合を制した。先制点は、右サイドを抜け出したDF濃野公人(4年=大津高/鹿島内定)が中へ折り返したボールをMF美藤倫(4年=東海大大阪仰星高/G大阪内定)がシュート。ブロックされた跳ね返りを、MF倍井謙(4年=名古屋U-18/名古屋内定)がすかさず反応して流し込んだものだ。

 2点目も競り合いのこぼれ球を拾った濃野がゴール前に入れたクロスに倍井が入り、フリーで決めた。「ああいうのをしっかり決めきるか決めきれないかで試合が大きく動く。決めきれたのは良かった」と振り返る倍井だが、「あと3点くらい決めるチャンスがあったんで、そこは全然満足できない。練習します」と得点への貪欲な姿勢も見せる。

『チームを勝たせる選手になる』という思いで関学大では背番号10を背負う。3連覇を達成するためにも、残りのリーグ戦は絶対に落とすことは出来ない。「チームとしては残りのリーグ、全勝したいと思っていますし、その手助けになるようなゴールをたくさん決めていきたい」と力を込める。

 9月23日のJ1リーグ第28節札幌戦で出場を果たした名古屋での経験もその思いを強くさせた。5月のYBCルヴァンカップ第5節神戸戦でデビュー済みではあったが、36,950人が駆け付けたホームスタジアムでの試合は、一つひとつのプレーに対する歓声、後押しとなるサポーターの声援が作る雰囲気もすべてが格段に違った。

 しかし、1-1の状況で投入されて結果を出せなかったことが、悔いになっている。「仕掛けていく回数も少なかったし、結果を残すところが明確に足りない部分だった」と課題を挙げる。アタッキングサードでの動きや、はがして個の部分で勝負するという自らのストロングポイントは、名古屋でも違いを出せる手ごたえを感じており、「そこはぶれずにやり続けたい」と収穫を大学でも生かしていくつもりだ。「経験を無駄にせず、いかに自分の課題と向き合ってできるかが今後の成長につながる」と前を向き、目に見える結果につなげていく。

(取材・文 蟹江恭代)
●第101回関西学生L特集
蟹江恭代
Text by 蟹江恭代

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