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[関東2部]早稲田大、新潟内定DF森璃太「プロ1年目はもう始まっている」…等々力凱旋は「一つの目標に」

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早稲田大のDF森璃太

[10.15 関東大学L2部第17節 駒澤大0-0早稲田大 駒澤大G]

 1年での1部復帰を目指す早稲田大が正念場に立っている。15日のゲームでは首位の駒澤大とスコアレスドロー。勝ち点1を積み上げるにとどまった。残り5試合となるリーグ戦で昇格圏の2位関東学院大との勝ち点差は6。入れ替え戦に出場できる3位の山梨学院大との勝ち点差も5となっている。

 6月の対戦で4失点大敗を喫していた駒大への対策はしっかりとしてきていたという。ただDF森璃太(4年=川崎F U-18/新潟内定)は「ゼロに抑えられたのはポジティブですけど、決定機を決め切れなかった」と反省。「後輩たちに1部の舞台を残してあげたい。なんとしても結果を求めてやっていかないといけないと思っています」と気を引き締めた。

 森はアルビレックス新潟でプロ生活をスタートさせることが決まっている。複数のオファーが届いた中での選択。「個人として1年目からJ1でチャレンジしたかった。でもクラブとしての一体感。新潟だったら成長できるというのを練習参加した際に確信しました。そこの部分が一番大きかったかなと思います」。

 右利きだが、得意ポジションは“両サイド”。「本当にどちらでもよくて。左をやっていれば左の感覚がいいなと思うし、右をやっていれば右がいいなとなる」。右サイドの方が縦に行きやすいと話すが、左でもカットインなど、クラブからも「前で仕掛けられる部分」を評価してもらっているという。

 新潟の選手で面識があったのは、高校時代に対戦経験のあるFW松田詠太郎くらい。先日、日本代表に選出されたGK小島亨介やMF島田譲は早大の先輩、MF高宇洋は川崎F U-15の先輩になるが、「新潟に行った際が初めましてだった」という。ただ「いろいろな話をさせてもらった」ということで、チームにはすぐに馴染むことが出来たようだ。

「総理大臣杯が終わってから帯同させてもらいましたが、改めてJリーグの厳しさ、プロの厳しさを痛感した。ゴール前のところをやらせないだとか、本当に細かい部分での厳しさ、勝負への執念が大学サッカーとは違いました。プロ1年目はもう始まっている。覚悟を持ってやっていかないと活躍できないと思っています」

 高校までを過ごした川崎フロンターレとの対戦には、やはり特別な思いがある。新潟内定発表後の8月30日には天皇杯の準々決勝で対戦。中継で観戦したが、「今はもう新潟の選手なので、新潟に勝ってほしいと思ってみていました」。Jリーガーになることを改めて実感した。

 “等々力凱旋”は、プロで楽しみにしていることの一つだ。「フロンターレとの試合で、自分の成長した姿をフロンターレのサポーターに見ていただければ、自分としてもありがたいこと。そこは一つの目標。等々力でプレーしたいなと思います」。水色から臙脂、そしてオレンジへ。ステップアップを実力で証明する。

(取材・文 児玉幸洋)
●第97回関東大学L特集
児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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