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[デンチャレ]エリートたちに「負けないぞ」の気持ちを持ち続け、成長、柏内定。CB桒田大誠(中京大)は踏ん張る力も武器に飛躍へ

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東海選抜CB桒田大誠(中京大3年=暁星国際高/柏内定)は攻守で存在感のある動き

[2.27 デンチャレ 東海選抜 0-1 関東選抜B]

 大学卒業まで2年近くを残した23年6月の時点で、25年シーズンからの柏加入内定。暁星国際高(千葉)時代は全国舞台とは無縁で、現在の主戦場も地方の東海リーグと決してエリート街道を歩んできたプレーヤーではない。それでも、CB桒田大誠(中京大3年=暁星国際高/柏内定)は自分を信じて成長を遂げ、早期のプロ内定を勝ち取った。

 その桒田は、東海選抜の一員としてデンソーカップチャレンジ(27日開幕)に出場。関東選抜Bとの初戦では、強風、ピッチコンディションも悪い中でチームメートたちとともに良く戦っていた。
 
 よりタレントの多い関東選抜Bに押し込まれる時間帯が増えたが、桒田はゴール前で相手の決定機を阻止。また、185cm、80kgの身体を活かしたヘッド、球際に強く行くところなど特長を発揮して守っていた。

 加えて、1点を追う後半には積極的にボールを持ち運んで攻撃のスイッチ役になろうとしていた。チームは0-1で敗れたものの、苦しい時間帯でも存在感。「もっと球際のところでしっかり強く行って、攻撃の部分だったり、自分の特長でもあるかなと思うんで、キックだったりで違いを見せていけたらなと思います。(ボールを持ち運ぶところも)買われてるとは思うので、明日からの試合、そういうところも出していって、チームにより貢献できるように頑張っていきたい」と誓った。

 桒田は暁星国際でも印象的なプレーを見せていた。高校2年時には力強い潰しやヘッドなど、山口入りした先輩CB国本玲央の隣で負けない動き。そして、大学経由で「将来はプロサッカー選手にと考えています」という言葉を実現させた。
 
 選手権のヒーローなど同じ年の選手たちの活躍をエネルギーとし、身につけた逆境力。「今までこうエリートを見てきて、『自分も負けないぞ』って気持ちでやってきたんで、人よりも挫折だったり、苦しい時でも踏ん張れるかなと思うので。常にポジティブに捉えながら、どんな状況でも自分のプレーを忘れずにやっていきたい」と力を込めた。

 U-20全日本大学選抜などでの活躍などを経て、地元・千葉の柏から「オファー来た時はやっぱり凄く嬉しかったです。自分の地元である千葉でプロを始めれるなと思ったら、やっぱり凄くワクワクしました」。昨年の内定獲得後は怪我が続き、満足の行くプレーはできなかったというが、今年は順調なようだ。柏のキャンプに参加。その後も2週間ほど柏の練習に帯同して「ビルドアップの部分だったりは練習でやってたので、そういう部分でさらに相手を見るだったり、運ぶだったり、そういうところはより意識できるようになった」と成長を実感している。

 中京大での活躍とともに、今年から柏の公式戦に出場することを目指している。「大学での活躍はもちろんなんですけど、やっぱり少しでもレイソルの方で試合に絡めていければなと思っていますし、大学に戻った時にはしっかりと違いを見せてやっていければなと思っています。(柏のサポーターには)観客いっぱい見に来てくれたら、凄く気持ちが上がるタイプなので、その中で熱いプレーだったり、自分のヘディングだったり、足元のところを見て頂けたら」。三協フロンテア柏スタジアム(日立柏サッカー場)の大観衆の前で活躍するために、中京大やデンソーカップチャレンジの一戦一戦も大事。チームの勝利に貢献できることを示してアピールする。

(取材・文 吉田太郎)


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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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