[2.26 関東大学オープニングフェスティバル 関東選抜B1-2明治大 西が丘]
　平成24年度関東大学サッカーオープニングフェスティバルが26日に東京・西が丘サッカー場で行われた。第1試合では関東選抜Bと昨季の全日本大学選手権で準優勝の明治大が対戦。明治大がFW野間涼太(2年=青森山田高)とDF蔵園友裕(2年=鹿児島城西高)の決めた2得点で関東選抜Bに2-1で競り勝った。
　3月2日から宮崎県で行われる第26回デンソーカップチャレンジサッカー宮崎大会に出場する関東選抜Bは、茨城県内で行ってきた強化合宿を終え、今試合に臨んだ。24日に行われた練習試合を負傷欠場したMF佐々木陽次(東京学芸大1年=F東京U-18)は先発出場。同試合で右ひざを負傷したGKシュミット・ダニエル(中央大2年=東北学院高)は靭帯こそは痛めていなかったものの、この日も松葉杖をつき、試合には出場しなかった。対する明治大は、関東選抜Aに選出されているMF三田啓貴(3年=F東京U-18)、FW阪野豊史(明治大3年=浦和ユース)ら主力選手が不在。それでも故障から復帰してきたDF松岡祐介(3年=広島皆実高)主将を含む大学サッカーのタレント勢が先発に顔を揃えた。
　試合はともに慎重な立ち上がりとなった。前半4分には、関東選抜Bがチャンスを演出。MF碓井鉄平(駒澤大2年=山梨学院高)の浮き球スルーパスにFW湯澤洋介(駒澤3年=矢板中央高)が抜け出す。飛び出してきたGKの頭上を抜くループシュートを狙うも、ゴールネット上へ外れた。その後はなかなか互いにチャンスは生まれない。
　前半19分には、明治大が華麗なパス交換からチャンスを演出。DF小川大貴(2年=磐田ユース)が右サイドへ大きくサイドチェンジ。ロングボールをDF山本太朗(3年=静岡学園高)が鮮やかなトラップで足元につけると、勢い良くドリブルで駆け上がる。バイタルエリアでMF山道和彦(1年=長崎日大)らとショートパスをつなぎ、敵陣を切り裂く。最後はPA内左へ抜け出たFW岩渕良太(3年=F東京U-18)がシュートを放つも、枠を外れた。
　その後は関東選抜Bが押し込む時間が続き、試合の主導権を握る。前半31分には敵陣でボールを奪うと、ゴール正面からFW安柄俊(中央大4年=東京朝鮮高)が強烈なシュート。しかし、クロスバーを叩いた。同41分にはドリブルで切れ込んだ湯澤がPA内正面からシュートを放つも、これもクロスバー。決定機をものにできず、このまま前半を終えるかと思われた。
　しかし、関東選抜Bの攻撃を耐え忍んだ明治大がワンチャンスをものにする。前半終了間際の45分、ロングボールに素早く反応したFW野間涼太(2年=青森山田高)がDFラインの裏へ抜け出す。右サイドから切れ込むと、逆サイドゴールネットへ冷静にシュートを突き刺した。明治大が1-0とリードを奪い、前半を折り返した。
　後半開始とともに、選手交代。明治大はMF矢田旭(2年=名古屋U-18)に代えて、MF上松瑛(2年=洛南高)を投入。関東選抜Bは安に代えて、MF中山雄登(流通経済大2年=広島ユース)をピッチへ送った。静かだった前半とは打って変わり、後半に試合は大きく動く。まずは後半7分、関東選抜Bが"選抜チーム"の意地とばかりに1点を返す。右サイドから仕掛けたFW河本明人(流通経済大3年=流通経済大柏高)がドリブルで切れ込み、自らシュート。GK三浦龍輝(1年=F東京U-18)が弾き、ゴール内には松岡が走り込み、クリアしようとするも、鋭い弾道のシュートはゴールネットへ突き刺さった。試合は1-1と振り出しに戻された。
　その後は互いに勝ち越しゴールを]狙って果敢に攻め込む。同13分、関東選抜Bは佐々木に代えて、MF澤田崇(中央大2年=大津高)を投入。2日前に行われた関東選抜Aとの試合で2得点の活躍をみせたMFをピッチへ送った。しかし、この交代は実らず。直後の同15分、明治大がセットプレーからチャンスを迎える。岩渕の右CKをニアサイドの松岡が頭でそらし、最後はファーサイドのDF蔵園友裕(2年=鹿児島城西高)が押し込み、明治大が2-1と2度目のリードに成功した。その後、リードする明治大は、一気にGKを含む9選手を交代した。
　なんとか同点に追いつきたい関東選抜Bだったが、追加点は生まれない。後半40分過ぎには敵陣でボールを奪った澤田がPA内へ切れ込むも、シュートまでは持ち込めなかった。そのまま時間は進む。終盤には碓井のCKから関東選抜Bがゴールをめざすが、明治大守備陣がシュートを許さない。あと一歩のところですべてクリアされ、ゴールは奪えず。2-1で終了し、明治大が勝利を飾った。
(取材・文　片岡涼)