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酒井高の追加招集にシュツットガルト指揮官が怒り、「負傷したのはCBだ」

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 シュツットガルトに所属するDF酒井高徳が欧州遠征を戦う日本代表に追加招集されたことについて、所属先のブルーノ・ラッバディア監督が「全く信じられなかった。(追加招集を聞いた)私の最初の反応は『クソッ』だった」と怒りを露わにした。

 12日にドイツ・ビルト紙が報じたもので、負傷のDF伊野波雅彦に代わって追加招集された酒井について、指揮官は「負傷したのはCBだ。(酒井高が)出場するチャンスは今回も非常に少ないだろう。だからこそ追加の練習計画と心拍計を持参させた」とコメントした。実際、酒井はフランス戦前日の11日にチームに合流するも、同試合で出番はなかった。

 指揮官が酒井高の代表招集に難色を示す理由のひとつに、今シーズン開幕前の出来事がある。ロンドン五輪を戦うU-23日本代表に選出された酒井は、8月10日のロンドン五輪3位決定戦・韓国戦から、中4日で迎えたベネズエラ戦(札幌ド)を戦うA代表にも招集されたが出番はなかった。

 結局、五輪から続いた過密日程の影響からかコンディションも崩し、所属先でのトレーニングを満足に積むことができずに新シーズンを迎えると、クラブで出遅れた。だからこそ指揮官は五輪直後と同様の事態になることを懸念し、「(代表招集は)冗談と思った。理解できない。我々が尻拭いをするんだ」と怒りのコメントを残した。シュツットガルトは開幕戦からの7試合を終え、1勝3分3敗と大きく負け越し、15位に沈んでいる。代表ウィークの中断期間でチームを立て直したいと考えている指揮官の今回の反応は当然ともいえる。

「彼(酒井高)はシュツットガルトに残りたがっていた。いかに我々が彼のためのトレーニングに集中的に取り組んでいるかを知っていたからね。だから代表遠征でも、さらに個人練習を行うように伝えた」。日本代表は16日にブラジルとポーランド・ブロツワフで親善試合を戦う。9月6日のUAE戦(1-0)で後半34分から途中出場し、A代表デビューを飾った酒井高。2度目の代表戦出場はあるか。


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