プレミア・リーグは28日、第9節2日目を行ない、首位のチェルシーと2位のマンチェスター・ユナイテッドが対戦した。ユナイテッドに所属する日本代表FW香川真司は、左ヒザを負傷しており、ベンチ外となっている。試合は開始4分にオウンゴールで先制したユナイテッドは、ファン・ペルシーが追加点を挙げる。一度は同点に追い付かれたが、チェルシーに2人の退場者が出ると、途中出場のFWハビエル・エルナンデスが2試合連続となるゴールを決めて、3-2で勝利。首位のチェルシーに初黒星を付けて、勝ち点差を1とした。

　開始早々、試合は動く。前半4分にFWウェイン・ルーニーのパスを受けたFWロビン・ファン・ペルシーがシュートを放つ。右ポストを叩いたボールが、DFダビド・ルイスに当たるとゴールに吸い込まれ、アウェーのユナイテッドが1-0と先制した。

　先制を許したチェルシーは、スピーディーな攻撃を見せる。PA内にボールを入れるが、出足の良いユナイテッドの守備の前に、シュートを放てない。逆に前半13分にはDFアシュリー・コールの攻め上がった左サイドの裏を使われる。MFアントニオ・バレンシアが入れたグラウンダーのクロスが、ダビド・ルイスの股下を抜けると、その先にいたファン・ペルシーに合わせられて、リードを広げられてしまった。

　ここまで良い所のないダビド・ルイスは前半24分、強烈なブレ球のFKをユナイテッドゴールに向けて放ったが、GKダビド・デ・ヘアが鋭い反応を見せて右足でクリアーした。その直後にもチェルシーは、MFエデン・アザールがシュートを放つが、ボールは右に外れて行った。同42分にはFWフェルナンド・トーレスがクロスに合わせ、シュートを枠に飛ばしたが、これもGKデ・ヘアが好セーブを見せた。

　攻め続けるチェルシーは前半44分、アザールがルーニーに倒されて得たFKを、MFフアン・マタが見事な弾道で直接決めて、1点を返した。完全にチェルシーのリズムになると、同45分にも速攻を見せF・トーレスのパスからマタが抜け出し、GKの股下を狙ったシュートを放ったが、GKデ・ヘアに防がれた。

　後半に入っても猛攻を見せるチェルシーは、後半8分にも猛攻を見せる。マタが右サイドから折り返したボールはF・トーレスへ。ヘッドは左に流れたが、そのボールをオスカルが回収する。再び中央に入れると、走り込んだMFラミレスがヘッドで決めて、2-2と試合を振り出しに戻した。

　後半18分、攻勢のチェルシーにアクシデントが起きる。MFアシュリー・ヤングに最終ラインの裏を取られて、ドリブルされると背後から迫ったDFブラニスラフ・イバノビッチがA・ヤングを倒してしまう。イバノビッチは一発退場となり、残り時間を数的不利で戦うことを余儀なくされた。チェルシーはDFセサル・アスピリクエタを起用する。さらにF・トーレスに代えて、FWスターリッジを起用しようとしたチェルシーだが、交代直前にF・トーレスがシミュレーションでこの日2枚目の警告を受け、退場処分となった。プランが狂った上に、9対11での戦いを強いられるチェルシーは、マタを下げて、MFライアン・バトランドを起用した。

　後半29分、アレックス・ファーガソン監督はルーニーを下げて、MFライアン・ギグスを起用する。その直後にはファン・ペルシーのシュートをGKペトル・チェフが弾き、ゴール前にこぼれたボールを足でクリアーする。このこぼれ球をDFラファエルが拾って中央に入れると、FWハビエル・エルナンデスがゴール前で合わせる。リプレーではハビエル・エルナンデスの位置はオフサイドだったが、得点は認められて、3-2と再びユナイテッドがリードした。このまま試合は終了し、順位こそ変わらないものの、両チームの勝ち点差は1となっている。

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