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かつての恩師が語る岡崎慎司、「一番有望視していなかった」

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 シュツットガルトでプレーする日本代表FW岡崎慎司について、清水時代の監督でもある長谷川健太氏が語った。

 同氏は、ANAが協賛してドイツのデュッセルドルフとフランクフルトで開催されたJFAこころのプロジェクトに講師として参加。現地の日本人学校の子供たちに、夢を諦めないで持ち続ける事の大切さを、自身のキャリアと重ね合わせて伝えた。イベント後、ドイツで活躍するかつての教え子について、目を細めるようにして話し出した。

「オカちゃん(岡崎)はホント下手だったですよね。今でも下手ですよね。だけど、ああやって試合に出れちゃう。清水に入ってきたときも、あの年は(新加入選手が)8人くらい入ってきたんですが、その中でも一番有望視していなかったんです。でも、やっぱりなんかこう目に留まるものがあるというか、気になる存在だった。『まあオカちゃん使ってみるか』という程度で、いざ使ってみると結果を出すんですよね」

 長谷川氏の清水監督就任と、岡崎の清水入団はともに2005年。岡崎が清水でプレーした6シーズンすべて同氏が指揮を執っている。浅からぬ縁のある2人である。

「オカちゃんの周囲に聞いてみても、小学校の頃からうまいタイプの選手ではなかったらしい。でもこうやってブンデスでやれるところまで来ているというのは、思い続けて、やり続けて、ということがサッカー選手として一番大事なのかなと。どんなに素質があっても、メンタル的に弱い選手、やれない選手というのはみんな途中で消えていきますので。そういうハートは大事だなと、ある意味すごく勉強させてもらった選手ですね」

 左足親指の負傷で離脱していた岡崎は31日に行われたDFPポカール(ドイツ国内杯)2回戦のザンクト・パウリ戦で先発復帰。今後の先発定着、そして活躍が期待される。

(取材・文 了戒美子)
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