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涙のサントスラストマッチ、ネイマール「第2の家サントスに戻ってきたい」

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 サントスからバルセロナへの移籍が決まったブラジル代表FWネイマールは26日のブラジル全国選手権開幕戦、アウェーのフラメンゴ戦に先発出場した。「(夢の実現は嬉しいが)育った場所、9年間育ったサントスから離れることになります」。試合前のロッカールームですでに涙を流していたネイマールは整列、国歌斉唱時にも次々と目から涙がこぼれ落ちていた。顔を上げることができず右手で必死に涙を拭うネイマール。「第2の家」と口にするサントスとの別れに感情を抑えることができなかった。その後相手選手一人ひとりと抱擁。スペインへ去るブラジル国内随一のタレントに対し、フラメンゴの選手たちもやや悲しげな表情を浮かべながら祝福していた。

「ファンが僕の名前を叫ぶのを聞きたいと思ってる」(サントス公式サイト)と臨んだサントス最終戦。DFにボールをさらすように持ち出すドリブルはこの日も変わらず。飛び込んできた相手を難なくかわすと一気に前進し、右足ミドルや、鋭くゴールを捉えた右足FKでゴールを狙った。

 ネイマールのラストマッチを飾ろうと、サントスはGKがビッグセーブを見せれば、DFもGK不在のゴールヘ放たれた決定的なシュートをブロック。チームメートも全員が必死だった。試合は0-0で終了。サントスによると、ネイマールは「サポーターのみんなにただただ感謝。そして『またね』と言いたい。帰ってくるからと。正面のドアから堂々と出て行って、また第2の家サントスに戻ってきたい」。この日発表された革新的なニュースパイク「ナイキ ハイパーヴェノム」とともに臨む新シーズンから伝説を築き上げ、いつか英雄としてサントスに戻ってくる。

(取材・文 吉田太郎)

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