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新シーズンのリーガは? 2強を脅かすクラブはあるか

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 リーガエスパニョーラの歴史は常にバルセロナレアル・マドリーの2強によって作られてきた。それは今も昔も変わらないが、その支配体制は近年さらに強まっているようにも感じられる。

 それだけに、2013-14シーズンにアトレティコ・マドリーが成し遂げたリーガ制覇はあまりにも大きな快挙だった。ディエゴ・シメオネ率いる戦う集団はシーズンを通してバルサ、マドリーと互角に渡り合い、ついにはバルサとの直接対決となった最終節で2強の牙城を崩すタイトルを手に入れることに成功した。昨季は再びバルサの手にトロフィーが奪回されたが、2年前のアトレティコのように2強に対抗するチームは現れるのだろうか。

 188BETでは、25日2時時点で、バルセロナ優勝に1.67倍、レアル・マドリー優勝に2.30倍というオッズをつけている。3番手のアトレティコが21.00倍、バレンシアとセビージャが67.00倍という数字が示すように、2強のどちらかが優勝する可能性がきわめて高いという予想だ。さらに、バルセロナとレアル・マドリー抜きの順位予想のオッズもあり、ここではアトレティコが1.65倍、セビージャとバレンシアが5.00倍、ビジャレアルが16.00倍となっている。

 王者としてシーズンに臨んだ昨季のアトレティコだが、シメオネ監督はバレンシア、セビージャとの3位争いが自分たちの目標だと終始主張し続けていた。マドリッドダービーに大勝して2強に肉薄しようともその姿勢が揺らぐことはなく、最終的には「予定どおり」に3位でフィニッシュしている。

 マリオ・マンジュキッチの放出に対してはルシアーノ・ビエットやジャクソン・マルティネス、アルダ・トゥランの放出に対してはフェレイラ・カラスコを加えるなど戦力は維持ないしは強化できており、シメオネイズムの浸透したチームがそう大きく崩れることはないだろう。2強が隙を見せるようであれば、やはり新シーズンも対抗馬の一番手かもしれない。

 バレンシアも一昨シーズンの8位から4位へ順位を上げ、自信を取り戻すことができている。守護神ジエゴ・アウベスが負傷のためシーズン序盤の欠場を強いられ、守備陣で存在感を放っていたニコラス・オタメンディが移籍を望むなど不安要素もあるが、2年目を迎えるヌノ・エスピリト・サント監督の手腕に期待がかかる。

 アトレティコと2ポイント差、バレンシアとわずか1ポイント差でチャンピオンズリーグ圏内を逃したセビージャも、ヨーロッパリーグ2連覇で自信を強めている。カルロス・バッカがミランへ、アレイクス・ビダルがバルサへ移籍するなど活躍を見せた選手が引き抜かれるのは避けられない宿命だが、イェフヘン・コノプリャンカや2年前のセリエA得点王チーロ・インモービレなど楽しみな新戦力も多い。名将として評価を高めるウナイ・エメリ監督の下、もう一段階のステップアップを果たすことができるだろうか。

 1試合だけ、あるいは短期間のみならバルサやマドリーに対抗することも不可能ではないが、1シーズンを通しての戦いとなると話が別だ。2年前のアトレティコがやり遂げたように、すべてが順調な状態を1年間維持し続けることができなければリーガの頂点には手が届かない。2強のどちらかが自滅してくれることがあり得たとしても、両方が同時に大崩れする可能性となるときわめて低くなるからだ。

 バルサの補強禁止処分による戦力面の不安や、イケル・カシージャスやセルヒオ・ラモスをめぐるマドリーのお家騒動、またコパ・アメリカに出場した両チームの主力選手のコンディションへの懸念など、2強にも不安要素がないわけではない。とはいえ、毎年のように何らかの問題を抱えながらも結果を出し続けているからこそバルサとマドリーは現在のステータスを勝ち得ている。今年も2強を中心にシーズンが回っていくことは間違いないだろう。

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