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近づくマージーサイドダービー "前哨戦"はエバートン監督に軍配

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 勝負はすでに始まっている―。エバートンのロベルト・マルティネス監督は、ダービー前からライバルにプレッシャーをかけ続けている。名門リバプール相手に、すでに一歩先を行っているようだ。

 この週末には、欧州各地でビッグマッチが行われる。プレミアリーグのエバートン対リバプールというマージーサイドダービーも、その一つだ。

 エバートンが5位と、9位のリバプールをリードしているものの、勝ち点差はわずかに1。しかも最後にダービーに勝ったのは5年前の10月にまでさかのぼらねばならないが、エバートンの指揮官は意気軒昂だ。

 同じ街の2チームが今季ここまで挙げた勝利は、ともに3つ。だが、欧州も制したビッグクラブとの間では、その意味は違うのだとマルティネス監督は訴え、揺さぶりをかける。会見で、こう吠えた。

「勝利に近いとみられることが、大きな問題になるとは思わない。これまでの試合では我々なりの試合への入り方をして、それなりのものを見せてきた」

「過去3シーズンでリバプールが費やした金額と、彼らが背負う期待を考えれば、彼らが優位とみられることだろう」

 これらの言葉は、明らかにリバプール指揮官ブレンダン・ロジャースに向けられている。重圧に重圧を重ねていく。

「プレッシャーは、この競技にはつきものだ。また、このリーグには高い期待が多く寄せられているが、それも当然のことだ。勝たなくていい、と思われているはずがない。1試合に勝てば、次の勝利に目が行く。勝てなければ、重圧にさらされる。そうやって進んでいくものなんだ」

「対戦相手と、背後に膨大な資金があるチームというのは、リスペクトされるべきものだ。風が吹くたびに成長するようなチームにしようと、我々は取り組んできた。自分たちの働きぶりを喜ばしく思っているし、我々が見せてきたメンタルをうれしく思う。もっと強くなりたいんだ」

 対するロジャース監督は、普段から小さな声で話す。調子の上がらない現状で、その声はさらに小さくなりがちだ。

「勝てないときには、苛立ちが募るものだ。それは尊重する。監督、選手としては、それを肝に銘じなければならない」

「もし人々がそう望むのなら、我々はいつでも優位との見方を引き受ける。我々はリバプールなんだ」

 ロジャース監督は、「優位とみられて試合に入るなら、それは我々がビッグクラブであるということを示している。今回、そうなることをうれしく思うよ」と強がる。とにかく、大きくものを言うのは、ピッチの上でいかに雄弁に物語れるか、だ。

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