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カッサーノの時代は終わった…恩師が弟子を愛するがゆえの苦言「もう引退するべき」

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サンプドリアで厳しい立場のFWアントニオ・カッサーノ

 時は1999年まで遡る。エウジェニオ・ファシェッティ監督は17歳の少年をセリエAにデビューさせようとしていた。インテル戦ではフォリクラッセ(規格外)のプレーを披露し、見る者を驚かせた。あれから17年が経った今、元バーリ監督はFWアントニオ・カッサーノの現役生活について苦いコメントを残している。

『スカイ・スポーツ』のインタビューで、ファシェッティ元監督はカッサーノに対する失望を露わにした。

「カッサーノがこんな事になるのを予想していたか?カッサーノは自分の好きなようにしたまでだ。古巣サンプドリアに戻って、またもめ事を起こした。もう引退してもよいのではないだろうか。カッサーノのような才能のある選手に出会うことはめったにないから本当に残念だ。彼とは7、8年連絡をとっていない。これまで何度、彼に説明しようとしたことか。それでもカッサーノが連絡をくれたことはなかった。もはや仕方あるまい」

 ファシェッティ元監督はカッサーノの将来の選択肢は限られていると明かす。

「厳しい話だが、パルマを退団した後、何がなんでもジェノアへ戻ろうと奮闘した。そして今度は何がなんでもジェノアから去るために奮闘しているようだ。もう決断は下しているだろうが、1月に移籍先を見つけるのは難しいかもしれない。34歳だし、ここ2年はまともにプレーしていない。もはや誰が彼を必要とするのかね?」

 さらに元監督はカッサーノの責任を追及した。

「彼みたいな選手をチームの戦術にはめ込むのは難しいのではないか。しかもピッチ外でカッサーノは自分の好きなようにやり過ぎた。毎回謝ればよいものではない。正直がっかりだ。カッサーノはカルチョで一時代を築けるような人材だったんだ。生まれながらのフォリクラッセで、成長するための努力を怠った。例えばレアル・マドリーはサッカー選手なら誰しも目指すようなチームだ。それがあんな調整不足のコンディションで挑んでしまうなんて、現代サッカーを何も分かっていない」

 最後に再び、元監督としてカッサーノについて話した。

「カッサーノの結婚式以来連絡を取っていない。だが、もし彼が希望するならいつでも話をしたい。私が彼とケンカをしたことは1度もない。ただ、私の考えはいつも彼に伝えてきた。カッサーノは才能を100%開花させることができなかったフォリクラッセ、これが真実だ。素晴らしい才能を無駄にするのを見るのは喜ばしいものではない」

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