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「厄介な曲者」…本田圭佑は元ミランCEO推進コストゼロ策の数少ない失敗例か

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本田圭佑獲得は失敗?

 ミランはこれまで移籍金ゼロで数多くの選手を獲得してきたが、日本代表のMF本田圭佑と元ナイジェリア代表DFタイエ・タイウォの獲得は成功とはいえないと17日、『FOXスポーツ』のイタリア版が伝えている。

 通算29タイトルを獲得するなどミラン黄金期を築いたシルビオ・ベルルスコーニ体制が14日、31年間の歴史に幕を下ろし、中国資本のロッソネーリ・スポーツ・インベストメント・ルクセンブルクへと引き継がれた。

 ベルルスコーニ体制の代表格と言えるアドリアーノ・ガリアーニ元CEOは「コストゼロの補強術を洗練させた」人物として知られている。これまで元ブラジル代表のカフーやリバウド、元デンマーク代表のヨン・ダール・トマソンや元オランダ代表のマルク・ファン・ボメルら名だたる選手がコストゼロで加入したほか、ミランの主将MFリカルド・モントリーボも2012年にフィオレンティーナからフリーで加入している。

 本田も同様に2014年1月、CSKAモスクワとの契約満了を待ち、移籍金ゼロでミランに加入した。ガリアーニ氏は「1年前から動向を追っており、マーケティング目当てではなく選手として獲得した」と話し、本田の獲得に胸を張っていた。実際、2014年秋にはわずか7試合で6ゴールを決めるなど、目を見張る活躍を見せた時期もあった。しかし伝統あるクラブの背番号「10」を背負う者への期待は大きく、ファンを納得させるだけのパフォーマンスを継続して見せることはできなかった。

 今シーズンに入り、ビンチェンツォ・モンテッラが監督に就任すると、本田の立場は極めて厳しいものになった。ポジションを争うスペイン人のFWスソが躍動し、チームは若手主体へと完全に舵を切った。もはや出場機会すら満足に与えられず、セリエAでの出場はわずか5試合96分とチームでワースト1となった。

 コストゼロの補強を得意としたガリアーニが積極的に獲得を進めた選手とはいえ、「リバウドやカフーのようにミラネッロに登場したが、本田やタイウォらは厄介な曲者であった」とし、獲得が失敗であったと考えられているようだ。


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