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「お金のためなら中国に行く」グリエーズマンがアトレティコ残留の真相を明かす

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アントワーヌ・グリーズマンが残留した理由を明かした

 アトレティコ・マドリーFWアントワーヌ・グリーズマンが、同クラブに残留した理由を明かした。

 昨季、バルセロナからのオファーを受けながらも、最終的にはアトレティコに残留を決断したグリエーズマン。バルセロナよりもアトレティコの方が年俸が良いためとの指摘もあったが、スペイン『アス』のインタビューに応じた同選手は、金ではなく、信頼の問題であったと語っている。

「そんな理由のためじゃない。僕にとって金は最も大切なものじゃないんだ。僕は自分が最も愛されている場所に残った。ここでは愛情や情熱を感じられる。確かに、昨季最後のメトロポリターノの試合で、(バルセロナに移籍するとの報道を受けたファンから)ブーイングされたことには心を痛めた。もちろん、ファンが様々な噂を耳にしていたことは理解しているよ。ただ、僕がそれまで話をしてこなかったのは、プレーだけに集中したかったからなんだ」

「いずれにしても、金のために残ったわけでは決してない。そうであれば、僕は中国に行っているよ。あそこならさらなる金額を受け取れるはずだからね。僕はアトレティコでとても満足している。自分のことを愛し、信頼を寄せてくれる監督がここにはいるし、チームメートたちも僕のことを信じてくれる。そして僕たちの後ろには、ファンがついている。彼らから愛されていることは分かっているんだ。今季最初の試合でそれを示してくれたね」

 グリエーズマンの去就に関する迷い、そして決断はドキュメント番組となったが、そうした番組の制作には賛否両論が起こっている。

「新しいことだから、賛否があるのは分かっていた。でも、そうした決断がいかに難しく、重要なものであるかを示したかったんだ。それは自分の未来に対する決断であり、1年先ではなく、4~5年先のことを考えて下すものなんだよ」

 またバルセロナ移籍を断る選手はそうはいないと意見されると、こう返した。

「でも、僕がくだした決断はクラブ、チョロ(シメオネ監督の愛称)、チームメートたちに威厳を与えるものでもある…。僕はチョロ、クラブ、全チームメートのことを信頼している。僕は彼らの成長を助けていきたいし、彼らが僕を成長させてくれることも確信しているよ。僕たちは互いに助け合える」

 ブーイングを受けた昨季最後の試合エイバル戦で、グリエーズマンはFWフェルナンド・トーレスから「俺たちはお前を必要としている」と話しかけられ、ピッチ上で涙した。

「フェルナンドからは楽しむこと、落ち着くこと、何でもないこと、ここで僕が愛されていることを伝えられた。僕にとって大きな助けとなったね。ささやかな助言だったけど、でも本当に大切なことだった」

 あのエイバル戦ではF・トーレスの退団セレモニーが大々的に行われた。彼のような絶対的アイドルになることを想像するかとの問いには、次のように返答している。

「想像はするけど、そうなるにはまだまだ時間がかかる。フェルナンドについては、本当に信じられないことが起こったと見るべきだ。選手に対してああしたことをするクラブなんて、ほんのわずかしか存在しない。とても美しいことだろうけど、ピッチでその権利を勝ち取らないとね」

 グリエーズマンはF・トーレスのように、アトレティコに対して大きな愛情を感じているようだ。

「スタジアムでファンが自分を応援し、自分の歌を歌ってくれるときに、僕は彼らの一部なんだと感じられる。それは心に届くものなんだ。それと、昨季最後の試合のようにブーイングを浴びることも、同じように心に響く。『なんだよ。自分はこのファンを愛している、このクラブを愛しているんだ』って気付かされてね」

「心が傷むのは、そこに何かがあるからにほかならない。辛い出来事だったけど、このクラブへの思いに気付かされたんだよ」

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