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W杯で5度指揮の名将が語るアジア杯決勝。新興カタールを称賛「なぜ王者を夢見ないんだ?」

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ボラ・ミルティノビッチ氏がアジア杯に言及

 2002年に中国代表を初のW杯出場に導くなど、『ボラ・マジック』で数々の成功を収めたボラ・ミルティノビッチ氏が、アジアカップ決勝について『Goal』の独占インタビューで言及。ファイナリストの2チームは、百戦錬磨の名将の目にどう映っているのだろうか。

 初戦から6連勝、16ゴール・無失点という驚異的な成績で勝ち上がってきたカタール。同国は準々決勝で優勝候補の韓国を下して史上初の4強入りを決め、勢いそのままに準決勝で開催国のUAEを4-0で粉砕した。

 2月1日に行われるファイナルでは、大会最多4度の優勝を誇る日本と激突するが、果たしてアジア初戴冠を手にすることができるのか。ミルティノビッチ氏は、日本とカタールの両監督に称賛の言葉を送りつつ、決勝は難しい戦いになると展望した。

「私は中国の監督時代に偉大な日本チームと戦い、3-2で敗れたことを覚えています。(00年大会準決勝)その後(日本は)チャンピオンになったね。とてもたくさんの思い出があるよ」

「彼らの戦いについて森保一監督を祝福したいと思う。そして、フェリックス(サンチェス)は、カタールチームと素晴らしい仕事をすることができているね」

 中国以外にもメキシコ、コスタリカ、アメリカ、ナイジェリアを率いてW杯に出場したミルティノビッチ氏は、そのうちの4か国を決勝トーナメント進出に導くなど、確かな手腕を発揮。そんな百戦錬磨の同氏は、現在のカタールチームの戦いぶりからして、アジアカップ優勝も「夢ではない」と見ているようだ。

「(決勝で)何が起こるのかを知るのは難しいが、私はカタールチームに関してとても満足しているよ。彼らのアプローチ方法は素晴らしい。非常に若い選手を持っているし、スピードとタレントを有している」

「なぜ、チャンピオンになることを夢見ないんだ?(カタールの)人々は夢を見てもいいと思う。カタールはすべてのゲームにおいて、そのクオリティを示している。チームのメンタリティも非常に重要だが、彼らはチームが勝者になるために必要なものをすべて持っている」

 しかし、その一方で「日本にも非常に多くの優秀なプレーヤーがいる。彼らは経験を積んでおり、イランに対して素晴らしい試合をしたね。だから、何が起きるのか知り得ることは非常に難しいんだ」と、どちらが優勝するか予想しづらいと語った。

 さらに同氏は、このアジアカップ決勝が、2022年のカタールW杯に向けた分析に大きく関わってくると話す。

「(カタールは)日本との対戦の後、全体を分析して、自分たちがどこにいるのか、何をする必要があるのかを確認することだ。しかし、現時点では選手たちがクオリティを発揮することがとても重要だと思う。彼らがいかに戦術的にプレーするか、ゴールを決め、感情をコントロールできるか。いずれにせよここから成長するためのすべてを持っていると思うよ」

 名将も注目する大一番を制し、アジアの頂点に立つのはどちらか。決勝は日本時間2月1日23時にアブダビのザイード・スポーツシティ・スタジアムでキックオフする。

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