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イラク代表FWが“過剰な喜び”で退場…主審への誹謗中傷にAFCが声明「強く非難する」

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FWアイメン・フセインの退場が大きな話題になっている

 アジアサッカー連盟(AFC)は30日、アジアカップのイラク代表対ヨルダン代表での判定をめぐる審判員への脅迫などの行為に対し、「強く非難する」と声明を発表した。

 この試合では先制を許したイラクが後半23分に追いつくと、同31分にFWアイメン・フセインのゴールで逆転した。フセインはゴール裏に走って得点を喜んだあと、ピッチに戻ると座り込んで左手で食事をするような仕草でゴールセレブレーションを実施。するとアリレザ・ファガニ主審は間髪入れずにイエローカードを提示し、フセインは既に警告されていたため2枚目の警告で退場となった。試合は後半アディショナルタイムにヨルダンが2点を立て続けに決める劇的な展開となり、イラクは2-3で敗れている。

 フセインの退場についてAFCの公式試合速報ページは「過剰な喜び」と伝えている。イスラム教でタブーとされる左手で食事をするような行動であること、ヨルダンが先制ゴール時に同様のセレブレーションをしたため真似してからかったこと、ゴール裏で喜んだ後に座り込んでさらに時間をかけたことなど現地メディアは主審がカードを提示した理由について様々な考察をしている。なおヨルダンの劇的逆転ゴール後にも得点した選手に「過剰な喜び」でイエローカードが出ている。

 そうしたなか『アルカス』はヨルダンとイラクのセレブレーションに要した時間を比較し、フセインよりもヨルダンの先制点の方が長かったことを伝えて判定への疑問を投げかけている。イラクのファンも不満に感じているようで、国際サッカー連盟(FIFA)にファガニ主審の活動停止を求める署名は開始20時間で60万人以上の賛同を集めており、今後も増加するものとみられる。

 ただ主審らへの誹謗中傷や脅迫的な投稿なども発生しているようだ。AFCは公式サイトを通じて「個別の審判員のパフォーマンスについてはコメントしない」と判定の正誤は明かさない上で「このような行為は我々アジアサッカー界が推進するフェアプレーとリスペクトの精神に反する」と声明を出し、ファンに悪質な投稿をやめるように求めている。

 同試合では試合終了後の監督会見で、イラクの報道陣が同代表のヘスス・カサス監督に詰め寄って警備員が間に入る事案も発生した。当該報道陣は即刻退場となったが、AFCは「アジア杯だけではなく今後のAFC大会でも取材を禁止する」と“出禁”にしたことを明かしている。

●AFCアジアカップ2023特集
ゲキサカ編集部
Text by ゲキサカ編集部

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