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3人退場、再開チームをミス、超異例の終わり方…3月第1週は欧州各リーグで“まさか”の判定に物議

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異例の判定が続いた

 欧州各リーグが後半戦に突入する3月の第1週は各国で異例の判定が下され、話題になっている。セリエA、ラ・リーガ、プレミアリーグの世界的なリーグで発生したまさかのレフェリングにファンから怒りの声が続出している。

▽セリエA第27節・ラツィオミラン

 後半11分、ラツィオのFWバレンティン・カステジャノスが頭部を痛めて倒れると、こぼれ球が流れてきたDFルカ・ペッレグリーニはプレーを止める意思を示す。しかしマルコ・ディ・ベッロ主審は笛を口に持っていくも吹かずに続行させると、隙をついたミランのMFクリスティアン・プリシッチがボールを奪取してカウンター。ペッレグリーニは慌ててつかみ倒し、2枚目のイエローカードで退場になった。

 ラツィオは後半アディショナルタイム、DFアダム・マルシッチが暴言でレッドカードを貰うと直後にはプリシッチにファールされたMFマテオ・グエンドゥジが報復行為をして一発退場に。最終的に8人となり、0-1で敗れた。

 この試合はミランにも6枚のイエローカードが出るなど “乱発状態”に。セリエAの審判割り当てを担当する元主審のジャンルカ・ロッキ氏は、翌日にディ・ベッロ主審から謝罪の連絡を受けたことを『DAZNイタリア』の番組で明かした。『スカイ・イタリア』によればディ・ベッロ主審は試合をコントロールできなかったことで3試合の割り当て停止処分を受けるという。

▽プレミアリーグ第27節・ノッティンガム・フォレストリバプール

 後半アディショナルタイム9分にCKの流れからFWダルウィン・ヌニェスが得点し、リバプールが劇的な勝利を手にした。しかしCKの獲得につながる2つ前のプレーをめぐって、ポール・ティアニー主審の判断が誤っていたという指摘が出ている。

 N・フォレストのCKがファーサイドに流れると、主審はDFジョー・ゴメスが倒れていたことで試合をストップ。笛を吹いたときにボールはN・フォレストのMFカラム・ハドソン・オドイが保持していた。しかし、主審はリバプールのGKクィービーン・ケレハーへのドロップボールで試合を再開。再開から2プレー目でリバプールがCKを獲得し、ゴールに至った。

 競技規則ではプレーが止まった際のボールがあった位置に関係なく、最後に選手が触れた位置がPA内だった場合はGKへのドロップボールで再開することになっている。しかし今回はPAの外でハドソン・オドイがボールを触れた後に試合が止まったため、本来はN・フォレストへのドロップボールで再開すべきだったとみられている。元主審のマイク・ディーン氏は「重大なエラー」と表現して誤審だとする見解を示している。

▽ラ・リーガ第27節・バレンシアレアル・マドリー

 2-2で迎えた後半アディショナルタイム、R・マドリーが左からのCKを獲得する。MFルカ・モドリッチが蹴ったボールはクリアされるもペナルティーエリア内でFWブラヒム・ディアスがボールを拾って右サイドへ。そのままクロスを送るとMFジュード・ベリンガムがヘディングシュートでゴールネットを揺らしたが、ヒル・マンサーノ主審はクロスが上がった瞬間に試合終了の笛を吹いたためノーゴールとなり、引き分けで終わった。

 なかなか類を見ないタイミングで試合終了となったことでR・マドリーの選手たちは猛抗議。すると主審はベリンガムが暴言を吐いたとしてレッドカードを提示した。『アス』などによれば、主審は報告書に「攻撃的な態度で走ってきて『It's a fucking goal』と何度も叫んだ」と記載したようだ。

 一方、バレンシア側はCKが蹴られる前にこれがラストプレーだと伝えられていたことを明かしている。クリアされた直後に笛が吹かれなかったことの疑問は残るが、CKからクリアされるまでのプレーについてVARからチェックした、またはチェックしていることが主審に伝えられていた可能性も。ヒル・マンサーノ主審はクリアされた段階で笛を吹こうとしたが一旦やめ、その後クロスが上がる瞬間に笛を吹くという間があった。それでも元主審のマテウ・ラオス氏は「タイミングが酷い」と批判するなど、異例の終わり方だったことは間違いない。



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ゲキサカ編集部
Text by ゲキサカ編集部

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