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後半2分に決勝点の香川、「ハーフタイムに自分で決めようと決意した」

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 ドルトムントの日本代表MF香川真司が欧州主要1部リーグで日本人史上3人目となる1シーズン2ケタ得点を記録した。ブンデスリーガは25日、第27節3日目を行い、首位ドルトムントは敵地でケルンと対戦。香川の2得点1アシストの活躍などで6-1の大勝をおさめた。これで香川は今季通算11得点。チームも2連勝で連続無敗記録を21試合(17勝4分)に伸ばし、2位バイエルンとの勝ち点差5をキープした(試合の詳細はこちら)。

以下、試合後のコメント

―試合が終わって、気持ちは?
「天気も良くて暑い中で、前半、動きが鈍かったりして、先制点を取られて苦しい試合だった。後半のような試合が前半からできたはずで、後半があるべき姿。前半はやってはいけない試合をしたと思っている」

―前半は苦しかった?
「相手がいいわけでなく、こっちがダメだった。自分は体の重さはなかったので、もっと受けられればよかったが、ボールが来なかった。後半は相手が体力が落ちていたから、チャンスが来ると思ったら、最初で決められた。相手の集中力が切れたのでよかった」

―首位争いでバイエルンも前日に勝っていたが?
「バイエルンも必死ですし、結果が分かった状態で、今日、アウェーのケルン戦だった。大差がついたけど、前後半を通して内容を改善する必要がある。チームの課題かなと思う。この時期は結果が必要なので、勝ててよかった」

―前半がスロースタートの要因は?
「試合に集中して入らないといけないと感じていたが、立ち上がりにイージーな失点をした。集中力を保つために必死になって試合を迎えたが、チームとしては課題が残るというか。難しい時期、日程ではあるが、立ち上がりは集中力を欠いちゃったと思う」

―必死に迎えたというのは?
「自分はアウェーで点を取れてなかったですし、週半ばのカップ戦を挟んで、劇的な勝ち方をして、リーグ戦は気候や精神的にも肉体的にも難しかった。この試合が大事と言い聞かして、奮い立たせて、ピッチの中で表したつもりです。それが結果として出た。個人的にはよかったが、チームとして前半の戦いはダメだったと思う」

―失点後の雰囲気は?
「失点したらチームとして難しいのは分かっていたが、流れを見たら、ケルンもそんなにホームの利を生かしている感じはしなかった。闘争心を表せてない緩い感じがした。つなげる程度のプレスしかかかってなかった。にもかかわらず、パスミスが多かった。前半はサポートの質も悪くて、縦に入ってもだれもいなくて、攻撃のスピードが上がるところもなかった。そういう動きの質が悪かったと思う」

―ハーフタイムはどんな雰囲気?
「監督が(前半は)よくないと言っていた。チームもそれを感じていた。後半開始直後の得点が何より大きかった」

―1点目については?
「いいボールがきた。レワンドフスキがめずらしくスルーしてくれた。しっかり当てることだけを意識しました」

―アシストしたシーンについては?
「あれは普通にアシストをした。最近、ギュンドガンは見てくれているし、彼にアシストしてあげたい気持ちもあった。自分自身も疲れていて、あと一歩が出なかった」

―余裕がある?
「みんながいい判断をできていると思う。いいと思う」

―2点目は?
「いい形。イメージどおり、サイドバックを使って。練習どおり、イメージどおりだった」

―ハーフタイムに決定的なことがあったのか?
「前半は集中力を欠いていた。自分たちで分かっていたので、後半から奮い立たせて行こうというのがあった。後半、変わったというか、早い時間帯に点を取れてケルンがやる気をなくしたのか、プレッシャーがなくなって点が入る時間が続いた。逆にケルンに入っていたら分からなかった」

―ケルンは試合中に崩れるイメージがあるのでは?
「ホームのときもそうだった。でも、今日は彼らのホームだったので、死にもの狂いで来ると思って警戒していた。暑さもあって、相手が消耗していると思った。後半はチャンスがあると思っていた」

―暑くなったが、影響は?
「そのほうが相手が体力的に落ちると感じていた。俺らはコンディションが上がっている。この時期の暑さは歓迎している」

―アウェーの6点は今後に好影響を与える?
「1試合1試合が勝負。この試合どうこうじゃない。先のことを考えている暇はない。でも、弾みを付けたい」

―中4日で次の試合がある。
「でも、ホームは大きい。試合も夜なので、リカバリーする時間はあるので」

―アウェーでのゴールへの思いは?
「今日は決めるという強い気持ちで入った。前半からチャンスは来ると思っていた。ハーフタイムに自分で得点を決めようと決意した。そういう意識だった。気持ちが結果に結びついてよかった」

(取材・文 了戒美子)

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