beacon

[プレビュー]ベルギーvsアメリカ 守備に不安の赤い悪魔は攻撃的なタレントが能力を発揮できるか

このエントリーをはてなブックマークに追加

[7.1 ブラジルW杯決勝T1回戦 ベルギー(日本時間2日5:00)アメリカ サルバドル]

 この試合が終われば、ベスト8進出国がすべて出そろう。最後の切符を争うのはグループHを首位で通過したベルギー代表とグループGを2位で通過したアメリカ代表だ。ベルギーは4位になった86年大会以来7大会ぶりの8強進出を、アメリカは02年以来3大会ぶりとなる8強進出を、それぞれ目指す。

 史上最強と言われるベルギー代表は、初めてグループステージを3戦全勝で突破するなど、前評判に違わぬ結果を出している。試合内容は結果ほどに良いものではないが、要所を締めて勝ち切ることは、どの国でもできる芸当はない。チームの不振の要因の一つに、FWロメル・ルカクの極度の不振が挙げられるが、19歳のFWディボック・オリジの台頭など、ポジティブな要素を見つける材料にできている点も今後に期待を抱かせる。

 2試合でグループステージ突破を決めたベルギーは、最終戦の韓国戦では主力を温存できた強みがある。MFスティーブン・デフールは、その韓国戦で退場して出場停止だが、最初の2試合には出場していないため、問題はない。むしろ不安があるのは、最終ラインだ。左SBを務めるトマス・ベルメーレンは全体練習に戻ったが、マーク・ビルモッツ監督は起用しないことを明言している。さらに、守備の要であるビンセント・コンパニも負傷を抱えており、出場が危ぶまれている。コンパニを欠くことになれば、韓国戦に続きDFニコラス・ロンバーツが先発することになるだろう。韓国戦で腓骨骨折の重傷を負った右SBのバックアップであるDFアントニー・バンデン・ボーレも、大会中の復帰は不可能だ。タレントの多い攻撃陣が得点を挙げることはもちろんだが、ボール保持率を高めること、さらに速攻を食らうようなボールの失い方をしないことが、ベスト8への道になる。

 対するアメリカは、初戦でガーナに2-1で競り勝ち、ポルトガルと2-2のドロー。最終戦のドイツ戦は0-1で敗れたが、2位でグループステージを突破した。フィジカルを前面に押し出した堅守速攻のスタイルは安定感があり、大きな穴はない。

 出場停止の選手は不在で、ガーナ戦で負傷したFWジョジー・アルティドールも全体練習に合流しており、この試合でもどこかで出場する機会がありそうだ。右SBには攻撃力が持ち味のDFファビアン・ジョンソンが起用されてきた。だが、ロシア戦の終盤に、一瞬で勝負を決めたMFエデン・アザール対策として、昨季のプレミアリーグでもストークの一員としてアザールを抑え、勝利に貢献したDFジェフ・キャメロンを起用する可能性もある。

 2013年5月に行われた親善試合では、ベルギーが4-2で勝利している。ベルギーが、W杯の舞台で、その試合を再現するか。それとも、この敗戦の教訓を糧に、2大会連続の16強進出という目標を達成したアメリカが、もう一歩階段をのぼるか。

■FIFAランキング
ベルギー 11位
アメリカ 13位

■対戦成績
ベルギー 4勝1敗

■テレビ中継
テレビ朝日系

★大会日程やTV放送、最新情報をチェック!!
2014W杯ブラジル大会特設ページ

TOP