beacon

スペイン連盟会長、女子W杯表彰式中の“強引キス”で性暴力の指摘も…当該女子代表MFが声明「お互いに自然としたこと」

このエントリーをはてなブックマークに追加

表彰式でスペイン女子代表選手を称えるルビアレス会長

 スペイン女子代表の初優勝で幕を閉じた2023年の女子ワールドカップだが、表彰式で大きな波紋を呼ぶ行為が発生した。登壇したスペイン連盟(RFEF)のルイス・ルビアレス会長がFWジェニファー・エルモソの唇にキスしたことだ。

 スペインの選手たちがメダルを受け取って表彰台に向かうなか、プレゼンターの一人として参列したルビアレス会長はエルモソを強く抱きしめると、両手で同選手の頭を押さえる。すると、そのままエルモソの唇にキスをした。その様子が国際映像ではっきりと映されると、たちまちSNS上で話題に。やや強引にも見えたことから、コミュニケーションの一部や祝福を意味するようなものではないという指摘も相次いだ。

 スペインの政界も一斉に反応している。同国出身のアーネスト・ウルタサン欧州議会議員は「明日辞任を申し出るべきだ。彼は世界にみっともない男性優位主義のイメージを示した」と断罪。スペイン男女共生大臣のイレーネ・モンテーロ氏は「同意のないキスは“よくあること”と決めつけないようにしよう。女性が日常的に受けている性暴力の一つであり、これまで問題視されなかったもので、普通のこととしてはいけない」と苦言を呈した。

 一方、スペインの『EFE通信』はキスを受けたエルモソがRFEFを通じて声明を発表したことを伝えている。エルモソは「W杯を優勝した喜びからお互いに自然としたこと。会長と私は素晴らしい関係にあり、あれは愛情と感謝による自然なジェスチャーだった。彼のチーム全員への振る舞いは素晴らしかった」と伝え、ルビアレス会長の行為が悪質なものではないとの見方を示した。

 また、スペインメディアの『マルカ』はルビアレス会長が騒動に関して、「愚か者はどこにでもいる。感情を表しているときに愚か者の意見を聞く必要はない」と一蹴したことを伝えている。


●女子ワールドカップ2023特集
ゲキサカ編集部
Text by ゲキサカ編集部

TOP