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リベンジの国立で奮闘、J選抜のMF前「負けちゃいけない試合だった」

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[2.23 NEXT GENERATION MATCH U-18Jリーグ選抜0-0日本高校選抜 国立]

 U-18Jリーグ選抜と日本高校選抜が対戦する「NEXT GENERATION MATCH」が23日、富士ゼロックススーパー杯に先立って東京・国立競技場で行われ、0-0の引き分けに終わった。U-18Jリーグ選抜のMF前寛之(札幌U-18)はボランチでフル出場。「(日本高校選抜については)選手権も見ていたし、強いなと思っていた。国立の舞台で戦えて、いい試合ができてよかった」と振り返った。

 リベンジの舞台でもあった。前が中学2年時だった09年12月に国立で行われた高円宮杯第全日本ユース(U-15)選手権決勝。札幌U-15の一員としてフル出場した前だが、結果は神戸ジュニアユースに1-2で敗れた。「試合に出ていたのに何もできなかった。悔しい舞台だった」。人生で2度目の国立のピッチ。「即席チームだけど、まず楽しんでやろうと。高校よりJユースの方が技術もある。思い切って圧倒してやろうと話していた。絶対に負けられないプライドというか、負けちゃいけない試合だった」と、強い決意で臨んだ。

 後半は試合の主導権を握り、何度もチャンスをつくったU-18Jリーグ選抜だったが、最後の決め手を欠き、スコアレスドローに終わった。「1点決まっていえば、流れも変わったと思う。後半は中盤を支配してチャンスをつくれた。ゴール前の精度とか、ちょっとしたところ」。そう悔やんだが、「(日本高校選抜は)球際も強いし、最後までやり切って来る。ユースはつないでつないで来るけど、縦に早く来るのが高校サッカーの特徴。守備は慣れないので苦労した」と、刺激も受けた。

 札幌U-18は昨年12月に行われたJユース杯で初優勝を飾り、北海道勢としてユース年代の全国大会を初めて制した。今季、最高学年になる前は「高円宮杯、クラブユース、Jユースで優勝したい。3冠を目指してやっていかないといけない」と意気込む。札幌U-18からは昨季は5人、今季は6人がトップチームに昇格した。前は昨季、トップ昇格したMF前貴之の実弟。「一昨年も去年もユースから(トップに)たくさん上がっている。自分にもチャンスがあるし、貪欲にやっていきたい」と、兄弟Jリーガーの誕生を目指している。

 15年のU-20W杯出場を目指すU-18日本代表も今年、始動する。「世代別代表だったりトップチームの練習にかかわっていきたい」と個人的な目標を掲げる前は「こういう舞台がアピールの舞台だと思っていた。代表に入って、世界がどんな感じか知りたいし、自分の力も試したい」と、力強く誓っていた。

(取材・文 西山紘平)

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