beacon

[ミズノカップIN香川]前線躍動の津工4発!野洲を退ける

このエントリーをはてなブックマークに追加

[3.30 ミズノカップU-18IN香川 野洲1-4津工 瀬戸大橋記念公園]

 Jクラブユース、高校の有力16チームが優勝を争う「ミズノカップU-18 IN 香川(うどん県)2013」は大会2日目の30日、予選リーグ2日目を行った。“セクシーフットボール”野洲(滋賀)と昨年の「ミズノカップ U-18 IN 熊本 2012」優勝チームの津工(三重)との攻撃力が魅力の2チームが戦った一戦は津工が4-1で快勝した。

「野洲のドリブルに2人、3人で行けた」と津工の藤田一豊監督が振り返ったように、野洲の徹底したドリブル攻撃に人数をかけてボールを奪いきった津工が前線で菱形に位置するFW高橋昌弘、右FW田中雄大、左FW鈴木大登、トップ下の中川正貴の攻撃力を活かして4発。今大会初勝利を挙げた。津工は前半3分、前線の高橋がボールをおさめると、右サイドから相手の背後へ飛び出した田中が独走。そのまま右足シュートをゴールへ流し込む。

 津工はさらに11分にも再び高橋から背後へ出されたボールで抜け出した田中が2点目のゴールを決めて突き放した。大半の時間帯でボールを支配していた野洲はPAまでボールを運んでスルーパスにFW古川和也やFW菅野純が反応する場面もあったが、GKの好守にあうなど追撃することができない。

 逆に高橋を起点に両サイドアタッカーがゴール前で仕事をする津工は、後半10分にもDFの背後を突いた高橋からのラストパスを受けた鈴木が加点。27分には高橋が決めて4-0とした。野洲は34分に交代出場の1年生ドリブラー、村上魁が豪快な右足シュートを決めて意地の1点。野洲の山本佳司監督が「精神的にも強い」と評する1年生がゴール前で存在感を発揮する野洲は、その後もPA付近でのドリブル、スルーパスで津工にプレッシャーをかけ続けたが、今大会初黒星となった。野洲はMF望月嶺臣(現名古屋)ら“黄金世代のレギュラー11人が卒業したが、山本監督は「志は変わらない。昨年できなかった、日本に新しいサッカー文化が根付くようなサッカーを」。再び全国舞台でタイトルを掴むと同時に大きなインパクトを残すようなチームの構築を目指していく。

 一方、勝った津工はU-18世代のフットサル東海大会出場のために今年は1か月間ほどフットサルの練習を続けていたという。フットサルコート大のスペースでのトレーニングを続けてきた弊害か、選手間の距離感にズレが生じ、サイドチェンジを活かせない問題もあった。ただ、この日は4対4で奪われた後の守備連係を徹底していたフットサルの効果を発揮し、野洲のドリブルを囲い込んで防ぐ要因にもなった。またこの日は相手のハイプレスにもミスを犯さずにボールをつなぎ、大量得点につなげた。

 U-18日本代表のFW溝田光(現FC伊勢志摩)を擁した昨年は「ミズノカップ U-18 IN 熊本 2012」で強豪を連破して優勝し、選手権予選2次リーグでは前回全国準Vの四日市中央工に4-1で快勝。ただ、同準決勝で三重に1-2で敗れるなどパフォーマンスに波があった。それだけに高橋は「いつでも同じ力を出せるチームにしていきたいと思います」と力を込める。主将の右SB鈴木琢矢は「今年は去年より、仲良くやっている感じがある。今年はスター選手がいないのでみんなで点を取りに行くしかないし、みんなが頑張っている」。目標は「選手権で全国に行くこと」。指揮官が「(交代出場でも)劇的に流れを変えることができる」と評するMF高木一磨らも加えた攻撃陣は面白いだけに、昨年の勢いに新たな力を加えて、全国切符獲得を目指す。

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
ミズノカップU-18 IN 香川2013特設ページ
▼ミズノ・フットボール情報はこちら→http://www.mizunofootball.com/
※別サイトへ移動します

TOP