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[国際ユースサッカーin新潟]U-17代表撃破のU-17新潟選抜、優勝逃すも手応えの3試合

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[7.15 国際ユースサッカーin新潟第3戦 U-17新潟選抜0-2 U-17アメリカ代表 東北電ス]

 第17回国際ユースサッカーin新潟は大会最終日の15日、2試合を行い、逆転優勝を目指したU-17新潟選抜はU-17アメリカ代表に0-2で敗戦。3戦全勝としたアメリカが優勝し、1勝2敗の新潟は3位で大会を終えた。

 前日14日にU-17日本代表を1-0で撃破した新潟選抜。ここまで2戦3発の“主砲”FW山田貴仁(帝京長岡高)やMF手塚竣一朗(新潟ユース)、そして前日のヒーロー、GK伊勢亀大輝(新潟工高)らはベンチスタートだったが、1,400人の観衆に後押しされたチームはこの日も強豪相手に食い下がる。

 前半14分には左SB高橋颯人(開志学園JSC高)の右CKからニアサイドへ飛び込んだCB酒井高聖(新潟ユース)がヘディングシュート。鋭くゴールを捉えた一撃はGKの手を弾いてクロスバーを叩いた。さらに24分には中央から左サイドへ展開するとMF関瑞樹(開志学園JSC高)の折り返しに飛び込んだFW鎌田啓義(新潟ユース)が鋭いターンでDFを外して観衆を沸かせた。

 対するアメリカは16分に相手の連係ミスを突いた快足FWアヒンガ・セルマニの右足シュートがゴール左ポストをかすめ、26分にはMFアミジー・ピネーダが右中間から放った右足ミドルがクロスバーを直撃。ジワリジワリとプレッシャーをかけていくものの、新潟はU-17日本代表戦で闘争心溢れる守りを見せていた酒井がこの日も球際で奮闘し、またCBでコンビを組んだCB蔦優斗(帝京長岡高)もPAで身体を張った守りを見せるなど得点を許さない。

 だが、0-0の後半20分にアメリカが試合を動かす。4分前の16分に3選手を同時投入していたアメリカはその交代選手たちが結果を出した。交代出場のFWルビオ・ルビンが放ったグラウンダーの右足ミドルが左ポストを叩くと、跳ね返りを同じく交代出場のFWアンドリハ・ノバコビッチがゴールヘ沈めて先制した。

 新潟選抜は27分に山田を投入すると、直後の30分には山田がPAで足技とキープ力を発揮。最後は混戦から交代出場の手塚が右足シュートを流し込んだが、オフサイドの判定で同点に追いつくことができない。逆にアメリカは36分、MFコーリー・ベアードの右足シュートが前方にいたルビンの身体に当たってコースが変わり、ゴールヘ吸い込まれるラッキーゴール。不運にも見舞われた新潟選抜はU-17日本代表戦に続く金星を奪うことができなかった。

 新潟選抜の宮崎広志監督は3連戦の疲労に耐えながらも走りぬいた選手たちを讃えながらも「悔しいですね。よくやったと思いますけれど、もうちょっとできた」と無念の表情。ただ、各選手は格上との3試合を通して大きな自信を得ていた。前線で抜群の運動量を披露したFW飯野七聖(新潟ユース)は「相手より多く走って、運動量ではどこの代表にも負けていなかったと思うので、自信を持って行きたいです」と語り、エースの山田も「相手が外国人でも身体を使ってキープとかできるところもあったので、そういうフィジカルの面では自分もできるのかなと思いました」と胸を張った。このあとはそれぞれの所属チームに戻り、新たな戦いへ向けてスタートを切る新潟選抜イレブン。この貴重な経験を必ず活かす。

(取材・文 吉田太郎)

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