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[ミズノカップU-18IN熊本]14年ぶり全国総体出場の高知商、前半3発で前年覇者・津工撃破!

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第8回ミズノカップU-18 IN熊本
[8.13 ミズノカップIN熊本サバイバルマッチ 高知商3-2津工 熊本県民総合運動公園サッカー場]
 
 全国の強豪16チームが優勝を争う第8回ミズノカップU-18 IN熊本が13日、開幕。今月7日まで行われた全国高校総体に14年ぶりに出場した高知商(高知)が、昨年のミズノカップ覇者・津工(三重)を3-2で下して上位リーグ(モレリアステージ)進出と来年度のシード出場権獲得を決めた。

 今夏、14年ぶりに全国舞台を経験。歴史を変えたイレブンが、冬の選手権へ向けて再スタートを切った。高知商は14年ぶりに出場した全国総体初戦で遠野(岩手)に1-3で敗戦。浮き足立った前半、ミスでボールを失うなど自分たちのサッカーができずに0-2で折り返すと、後半の反撃も届かなかった。

 大会終了後、松本一雄監督が下級生に帯同していたこともあり、3年生は自分たちだけで一週間トレーニング。ただ、選手たちはここで気持ちの入ったトレーニングをすることができずにその後の練習試合でもいいパフォーマンスをすることができなかった。それでもDF山本大樹主将(3年)が「監督から『このモチベーションではダメだ』という話をもらった。それからこの遠征へ向けて自分たちなりにしっかり上げてきた」という通り、この日は集中力の高いゲームを展開。「総体予選が終わってからつなげなくて、インターハイはそのまま行ってしまった。もう1回(自分たちのサッカーを)やり直そう、奪ったボールを大事にしようと話してきました」という松本監督の下、チームの原点であるつなぐサッカーを発揮して昨年の優勝校に黒星をつけた。
 
 この日は前半のゴールラッシュが大きかった。高知商は前半6分、MF森澤太智(3年)の仕掛けを上手くサポートしたMF井上拓也(3年)のゴールで先制。その後もインターセプトから司令塔の井上拓やエースFW大野兼嗣(3年)を起点にグループで崩して攻める高知商は、18分にも大野が豪快な右足シュートを叩きこんで2-0と突き放す。さらに28分には井上拓のCKをMF三田拓人(3年)が頭で合わせて3-0で前半を終えた。同じくポゼッションを志向する津工との主導権の握り合いとなったが、高知商はより的確にゴール前までボールを運び、課題の決定力もこの日は改善されて大量リードにつながった。

 それでも津工は後半、打開力十分のドリブルで脅威となったFW稲垣諒(1年)と小柄なテクニシャン、FW高木一磨(2年)の交代出場組を起点にペースアップ。前線で健闘する10番FW高橋昌弘(3年)が身体を張ってボールを収めるとチーム全体が押し上げてスルーパス、ワンツーなど多彩な攻撃を繰り出した。

 後半13分には左中間から仕掛けた稲垣が切り返しから右足シュートをねじ込んで追撃ゴール。その後サイドを崩しながらも決定機を活かせずにいたが、それでも32分に右サイドでインターセプトした高木のパスから中央でフリーの高橋が右足シュートを決めて1点差とする。高知商もボールを奪うと落ち着いて前線にまでボールを運んでいたが、勢いで勝る津工は36分に右クロスから高木が右足ハーフボレー。その後もシュートを放ち続けたが、CB井上宏貴汲田蓮(ともに3年)ら中心にゴール前で身体を張り続けた高知商が1点リードを死守した。

 高知商にとって今大会は選手権へ向けた強化大会。強敵相手に自分たちのサッカーで挑戦する。まずは昨年の優勝校から白星を挙げ、14日からの上位リーグで静岡学園(静岡)、日章学園(宮崎)、玉野光南(岡山)と戦うことになった。山本は「インターハイでは力を出し切れなかった。自分たちの力を受け止めて、この経験を活かして全国で戦えるチームになる。少しでもレベルアップできるように。明日も今日のようなサッカーを続けられればいい」と力を込めた。

(取材・文 吉田太郎)
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