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パンチ力は静学屈指!PL学園で甲子園準Vの父持つ1年生MF旗手が同点アシスト:プレミアリーグEAST

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[9.15 高円宮杯プレミアリーグEAST第13節 三菱養和SCユース5-4静岡学園高 三菱養和会調布G]

 注目アタッカーが高校デビュー戦で同点アシストを記録した。後半38分、1点を追う静岡学園はMF米田隼也のパスを受けた1年生MF旗手怜央が、ゴール正面左寄りの位置からスルーパス。これに反応したMF小寺将意が右足シュートをゴールへねじ込んで同点に追いついた。

 同点弾を演出した旗手はこれが高校デビュー戦。「今までずっと1年生の方でやっていて、急にトップに上がって、自分を出さないと残っていけないんですけど、プレスが速かったりして全然自分のプレーができなかった」と悔しがった。それでも「最後のところでは自分の持ち味を出さないといけない。パスだったりシュート、最後のアシストというのは出せたと思います」。試合に負けたことで悔しさをさらに募らせたものの、それでも期待の1年生アタッカーは鋭いドリブルでDF間を突破するなどキレのある動きを見せ、前半は2本のシュートへ持ち込むなど存在感を放った。

 父・浩二さんは高校野球の名門・PL学園(大阪)の元レギュラー。PL学園時代に2度の全国高校野球選手権優勝を果たし、プロ野球でも一時代を築いた「KKコンビ」こと清原和博氏、桑田真澄氏の1学年先輩のショートで、浩二さん自身も3年時に春夏連続甲子園準優勝を経験している。旗手は幼少の頃行っていた野球から小学校2年時に先輩に誘われてサッカーを始めたというが、関係者が「あの足腰は1年生じゃないですよ」という恵まれた身体の持ち主。そして技巧派軍団・静岡学園で先発の座を掴んだテクニックは注目だ。

 70人近いJリーガーを輩出している静岡学園の川口修監督も「ハマったら凄いシュートを持っている。パンチ力はウチでトップかもしれない。きょうも良かったし、これから使っていこうと思っている」と評価するタレント。旗手は「ドリブルから強いシュートであったり、ゴール前で誰も気づかないようなパスが自分の持ち味。高校からプロへ行けたら行きたいし、もし行けなかったとしても大学でしっかりと4年間練習してプロになって、世界に挑戦していきたい」と誓った。

 海外赴任の多い父から心構え等をアドバイスされることはほとんどないという。ただ三重県のFC四日市から「高校の中で面白いサッカーをしているのは静学だった」と静岡の名門への進学を選択した注目1年生は、サッカーの世界でまずは日本一を目指す。

(取材・文 吉田太郎)
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