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[関東大会予選]昨年全国総体で2発の正智深谷FW福井、ノルマクリアの一撃

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[4.19 関東大会埼玉県予選準々決勝 成徳深谷 0-3 正智深谷 西武台高第2G]

 貴重な一撃で“ノルマ”を果たした。昨年の全国高校総体で2得点を挙げて正智深谷高の全国4強進出に貢献したFW福井康太(3年)は前半6分に左CKからMF田中輝由の先制ゴールをアシスト。ただ前半はややチャンスメークや攻撃の組み立てに重きを置いていた感があり、シュートもなかった。チームは2-0で前半を折り返したものの、ハーフタイムには小島時和監督から「何点取った? 1点取って来い」と“ノルマ”を指示されたという。

 福井自身も次の1点を自分が決めるつもりでいた。「2-0から2-1となったら相手のモチベーションが上がってしまう。3点目を取ることで士気を下げさせたかったので、ゴールを狙いにいきました。きょうはシュートもなかったし、点もなかったので、勝たせるために点を取りに行きました。前半は何もできなくて、相手のペースでもあったので、試合を落ち着かせるためにも点が必要だった」。その言葉通り、成徳深谷が味方のゴールを脅かすシーンが増えていた時間帯に貴重な3点目のゴール。後半29分、左サイドからドリブルで切れ込んだ福井はラストパスを警戒する相手守備陣の裏をかく形でニアサイドのゴールネットへ右足シュートをねじ込んだ。試合の行方を決定づける3点目。ノルマをクリアすると同時に相手の反撃ムードを断ち切った。

「自分の武器はフリーで前向けたときのドリブル。そして1対1でかわしてからのシュートです」という福井。チームは20日の準決勝で昌平高を1-0で下して決勝進出と関東大会出場を決めた。「均衡した試合の中で冷静に点の取れるFWになっていきたい」という背番号10が決勝、関東大会でも緊迫したシーンで貴重な一撃を決める。

(取材・文 吉田太郎)

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