beacon

目標の先輩から「来年はオマエがやるんだから」の檄、前橋育英MF尾ノ上は鈴木徳真に続く存在へ

このエントリーをはてなブックマークに追加

[1.31 群馬県高校新人大会準決勝 前橋育英高 2-0 常磐高 前橋育英高高崎G]

 全国高校選手権準決勝で前橋育英高を救う劇的な同点ゴールを決めて、同校史上初の決勝へ導いたU-19日本代表MF鈴木徳真。歴史を変えたチームを主将として、またエースナンバー「14」を背負う攻守の柱として引っ張ったボランチの後継者候補が、MF尾ノ上幸生(2年)だ。

 昨年の長崎国体少年男子では16人中14人を前橋育英の選手が占めていた群馬県選抜の「14」を背負い、主将としてチームの躍進を支えた。そして優勝こそ逃したものの、群馬県選抜にとって9年ぶりとなる決勝進出。高いキープ力と局面を変えるロングパスで攻撃を組み立てるMFは、球際で見せる気迫と競り合いの強さでボール奪取、そしてリーダーシップでも力を発揮する。その尾ノ上は選手権後に開幕した新人戦に前橋育英の新チームのリーダーとして、ボランチとして臨んだが、準決勝では攻撃が同サイド中心となってリズムを欠いたほか、強風の中でサイドチェンジも正確性を発揮することができなかった。

 後半は意識的に逆サイドを確認しながら、前線へ素早くサポート。攻撃の流れを取り戻したが、自身のプレーに納得はしていない。「まだまだ。もっと練習からやっていかないといけない。課題は遠くを見てスムーズに展開すること。ボランチでミスすることは避けたいのでミスをしないこと。そしてチームがキツい時やロングボールが多い時にボランチが落ち着かせたい」と口にした。

 憧れの存在である鈴木からは「来年は『オマエがやるんだから』『オマエがどれだけやるかでチームは伸びるから』と言われた」。その檄にしっかりと応えていくつもりだ。「(鈴木に)少しでも近づけるようにやっていきたい。守備力のところもそうですけど、チームをまとめる統率力だとか、キツいときに周りに声をかけるところだったりとか、そういうところは徳真さんにも負けずに頑張りたい」と誓う。そして「(自身は国体、選手権と)2回連続準優勝。(全国)優勝したいです」という目標を達成する。

(取材・文 吉田太郎)

TOP