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[練習試合]高校選抜候補唯一のJリーガー、GK志村「全員が抜かれたとしても自分が止めるという覚悟で」

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[2.9 練習試合 日本高校選抜候補 4-3 駒澤大 時之栖Bグラウンド]

 日本高校選抜の選考合宿にJリーガーで唯一参加しているのが、ジュビロ磐田GK志村滉(市立船橋高3年)だ。Jリーガーとして初めて迎える磐田のキャンプは体力的にハードなものになっているが、今回の合宿でチームの雰囲気を良くしているひとり。プロ選手として見られる中、プレーでもこだわりを持って臨んでいる。

 25分×5本行われたこの日の練習試合ではまず3本目に登場。立ち上がりは判断の遅れやキックミスがあったが、3分にゴール至近距離からのシュートをストップすると、その後は終始安定したプレー。ハイボールを確実にキャッチすると、飛距離の出るキックで攻撃の起点となった。またライナー性のクロスを反応良くパンチでクリアするなど好プレーもあったが、2度目の登場となった5本目に相手と競ったDFのオウンゴールのような形で失点。想定外のボールがゴールに向かうアンラッキーな失点だったが、本人は「あれも取れるくらいにならないと」と止められなかったことを悔しがった。

 2年連続となる高校選抜の欧州遠征参加を目指す志村。昨年は下級生ながらデュッセルドルフ国際ユース大会の全4試合で日本のゴールを守ったが、初戦を完封した後3連敗。チームを救うことができなかった。「経験している人たちがちゃんと伝えて。去年は散々な結果だったので結果にこだわりたい」という。今年はまず選考合宿で評価を勝ち取り、欧州で味わった悔しさを晴らすつもりだ。「自分はプロなんで周りとの違いというか、全員が抜かれたとしても自分が止めるという覚悟でやりたい」と誓った。

 この1年の目標を「まずは(プロの)環境になれることと、基礎のレベルを2つぐらい上げること、そして身体づくり」と挙げた志村。今春のターゲットとしている欧州遠征でまずは結果を残してくるつもりだ。 

(取材・文 吉田太郎)

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