[3.24 UAチャレンジカップ予選リーグ第3節 秋田商高 3-1 明秀日立高 富士緑の休暇村]

　今大会初戦で韓国王者・彦南高に0-2から追いついてドロー。関係者たちを驚かせる戦いを見せた明秀日立高(茨城)だったが、続く長崎日大高戦を3-3で引き分けると、引き分け以上で決勝トーナメント進出の決まる秋田商高戦も終盤の連続失点によって1-3で敗れた。グループB3位となった明秀日立は下位トーナメントへ回ることになった。

　萬場努監督は「(彦南戦)あれは良かったんですけど。出し切っちゃった感がある」と苦笑い。「耐えるのはできるけれど、主導権を握り過ぎちゃうと、ドリブルが得意な子が多いから。ずっと攻撃できちゃうとスペースがなくなってしまって攻めきれなくなる。応用がきかないですね」と課題を指摘した。

　この日は0-1の後半5分には中央でのパス交換でDFを寄せておいてMF櫻井太一(新3年)の斜めのスルーパスに反応したFW石井悠斗(新3年)が同点ゴール。テクニカルな選手が連動した崩しからゴールを奪う明秀日立らしい同点ゴールだった。だが、ここで満足することなく勝ちに行ったチームは次の1点を奪うことができず。逆に勝ち越されて今大会初黒星を喫した。

　ベスト4入りした茨城県新人戦から怪我人が復帰し、徐々に戦力が高まりつつある。それでも萬場監督は技術レベルをより引き上げる必要性を口にする。「もう少しプレーの精度を純粋に上げていかないとやりたいことができない。(明秀日立らしさは)失いたくないのでそこはこだわりながら。(現状は)全然ですよ」。MF吉田知樹(新3年)らドリブルで打開できる選手が多い今年、その特性を活かしつつも、明秀日立らしいパス交換での崩しへのこだわりもレベルを引き下げることなく、練習から積み重ねて行く。

(取材・文　吉田太郎)

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