[5.16 Rookie League Agroup第1節 前橋育英高 5-1 佐野日大高 時之栖裾野G]

　関東・静岡の強豪校が優勝を争うU-16大会、「2015 Rookie League」A Groupは16日、第1節を行い、一昨年まで3年連続優勝を果たしていた前橋育英高(群馬)は佐野日大高(栃木)に5-1で快勝した。

　前橋育英は昨年度の全国高校サッカー選手権で準優勝。また群馬県選抜の登録16名中14名が前橋育英の選手だったU-16の全国大会、長崎国体少年男子の部でも準優勝している。前橋育英の1年生にとって、国体群馬県選抜の監督を務める櫻井勉コーチが指揮を執る「Rookie League」や県外遠征は前橋育英でトップチームに勝ち上がって行くための競争であると同時に、国体へ向けた“選考会”でもある。
　
「とにかく上を目指すんだよと。きょうもルーキーリーグの試合は(午後)4時半なんですけど、午前中に来て、西武台さんとB戦をやらせてもらって、この後ルーキーリーグのゲームは終わったけれど日藤さんともやらせてもらう。だから、この大会、この試合のためじゃなくて、上に上がるための活動。そこをしっかり見てんだよ、その試合のためだけだったらメンバー固定して準備すればいいけれどそうじゃないんだよ、きょう良かった選手が次の日の先発になるんだよということは伝えています」
　
　櫻井監督がそう説明したように、「Rookie League」の試合のためだけでなく、強化のために静岡を訪れていた前橋育英。佐野日大戦ではテーマであるバイタルエリアの質の部分やアグレッシブさを表現した好内容のゲームとなった。まずは前半9分、CB角田涼太朗のFKをCB深沢優太が頭で決めて先制。MF佐藤悠太とMF竹本和生のダブルボランチがよくボールに絡みながら攻める前橋育英は34分にもFW田部井悠のスルーパスからFW辻口陸が決めて2-0。さらに38分にもMF高田光輝が決めて3-0で折り返す。

　佐野日大もMF牧田悠希の左足キックやMF馬場航平の突破、MF福沢力のシュートなどで反撃したが、前橋育英は後半6分にも田部井のPKで4点目。それでも後半、ハードワークの部分でギアを上げた佐野日大はGK大滝昌平の好守もあって相手に食い下がる。そして15分にはMF川村幸弘のラストパスからFW高橋真が決めて1点を返した。
　
　後半は相手にやや盛り返された前橋育英だったが、それでも後半45分にMF高橋和輝のアシストからFW飯島陸が決めて5-1で快勝した。前橋育英の佐藤は「バイタルエリアで1タッチとかで繋いで点取れたりした。2点目、3点目も崩せましたし、その点は良かった。でも失点したのは悔しいです。ゼロで行きたかった」。そして「ルーキーリーグは誰が出ても前育は強いというチームになりたいし、どんなチームとやるときも前育には勝てないと思われる、選手権で当たってもそう思われるようなチームになって、全部勝って行きたいです」と誓った。「Rookie League」に出られなかった選手の表情が曇っていたことを櫻井コーチに指摘されるなど、まだまだ1年生らしい甘さもある。一喜一憂することなく、与えられた場所でそれぞれが結果を出して目標に近づく努力をする。　

[写真]前半34分、前橋育英は辻口のゴールで2-0とする

(取材・文　吉田太郎)

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