[8.14 ミズノカップU-18IN熊本サバイバルマッチ 日章学園高 3-0 津工高 大津町総合運動公園陸上競技場]

　ともに優勝経験を持つチーム同士の戦いとなった日章学園高(宮崎)対津工高(三重)戦。今年の総体予選準優勝チーム同士でもある一戦は、前半を0-0で折り返す。だが、左利きの司令塔・MF野崎悠が「相手(津工)がパスを回すチームだったけれど、その中で自分たちの持ち味であるハードワークで前からプレスに行って前線で奪うことができた。そこからショートカウンターという形でシュートまで行けたので、それがゴールに繋がったと思います」と分析したように、MF東出壮太やMF稲垣諒ら技巧派揃う津工の攻撃を前線からの守備で限定した日章学園は後半1分に1年生MF佐藤颯が先制ゴールを奪う。

　その後も最終ラインからグラウンダーでボールを回してくる相手に対し、楔へのパスに狙いを定めてボールを奪った日章学園はMF岩切拳心と右MF當瀬司が加点。終盤にも當瀬やFW池田周平が決定的なシュートを放つなど押し切った日章学園が3-0で勝利した。

　日章学園は今年、九州新人戦で8強入りし、プリンスリーグ九州でも現在7位とライバル・鵬翔高を上回る成績を残しているが、総体予選決勝ではその鵬翔に0-1で敗戦。野崎は「決定力だったり走力だったり、鵬翔より足りていなかったと思います」と唇を噛む。昨年までの絶対的なエースストライカー、FW村田航一(現明治大)が抜けた穴を感じさせる部分はまだまだある。だからこそ、野崎は「得点を決める人がいない分、去年よりもゴールを狙おうという気持ちが強い。どこからでもゴールを取れるチームにしていきたいです。徐々にできてきているけれどまだまだ足りない」と引き締めていた。

　今大会の目標について野崎は「大会に出ている限りは一番上を目指してやっている。総体を落としてあとは選手権しかないので、その選手権に向けてチームとして積み上げていければいい」。ミズノカップで課題を少しでも改善して、結果も残す。

(取材・文　吉田太郎)

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