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[プリンスリーグ関東]川崎F U-18の10番・三笘、ドリブル突破で存在感放つも「まだ武器とは言えない」

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[8.30 高円宮杯プリンスリーグ関東第12節 川崎F U-18 2-2 桐光学園高 等々力]

「結果、ゴールを決められる選手が一番評価されるので、アシストとゴールを取って行かないと生きていけない」。

 相手の逆を取るドリブルで前半から脅威となり続けていた川崎フロンターレU-18MF三笘薫だが、試合後まったく満足はしていなかった。決定機に絡んでいたものの、決めきることができず。「前回の試合でも出さないで怒られたので。瞬間頭をよぎって、出さないといけないと思いました」と振り返った後半39分のシーンでは、自ら仕掛けるのではなく、タイミングの良いスルーパスでFW藤井柾人のゴールをアシストしたが、他にも得点、アシストのチャンスはあっただけに納得はしていなかった。

「周りの走りがあって活きている。相手の重心をちょっとでもずらしていけば、空いてくるんで重心だけ見ている」というドリブルについてはこの日、約1000人が集まった川崎Fサポーターの脳裏に焼き付くような切れ味だった。特に相手に疲れの色が見えた後半はドリブルで何度もその守備網を切り裂いた。

 だが本人は1アシストを記録したラストパス含めて「まだ武器とは言えないですね」と厳しい評価。そのテクニックは世代トップレベルと言えるものだが、本人はゴールに結びつける武器にするため、より精度を上げていく構えでいる。そして「(ドリブルは)自分の特長でもあるので、出してチームに貢献していきたいんですけど、選択肢があるのに使わなくてチームに迷惑かけることもあるので、周りを見て場合によって使い分けていかないといけない」とより有効活用していくことを誓った。

「(約1000人観衆が集まり)人多くて楽しかったです」という等々力陸上競技場での90分間。勝ち切れなかったことを反省し、「もっと突き詰めないといけないと思いました」と語った。チームは勝てば3位浮上だったが、4位のまま。高校年代最高峰のリーグ戦であるプレミアリーグの参入戦へ進出するためにはプリンスリーグ関東で3位以内に入らなければならない。「僕たちの代で上げて後輩たちに高いレベルでやってもらいたい」と誓うMFが長所のドリブル、ラストパスを武器と言えるものとし、より多くのゴール、アシストに結びつける。

(取材・文 吉田太郎)
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