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選手権優秀選手の青森山田SB三国スティビアエブスが「アタッカー」として1ゴール

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後半24分、青森山田高は右SHへポジションを移していた三国スティビアエブスが右足でゴール

[1.20 練習試合 青森山田高 4-0 ストラカンFF セント・ジョージズ・パーク]

 “アタッカーとしての本能”が呼び起こされた。青森山田高は全国高校選手権優秀選手の左SB三国スティビアエブス(3年)が前半から抜群の突破力を披露。MF嵯峨理久との連係での崩しやスペースへの飛び出し、相手DFと競り合いながら強引に前へ出る動きなどで決定機を演出した。
 
 そして後半開始からは右SHへスイッチ。「山田中時代はSHとかボランチとかだったんで、3年生になって初めてやったんじゃないかなというくらい久々だったんですけど、SH出来て良かったです」というポジションで躍動する。

 当初はSBとの挟み込みをするなどチームがやるべきコンセプトを果たしていたが、2-0となった後は運動量豊富な右SB新井健太郎(3年)に守備を任せ、攻め残ってゴールを狙い続けた。そしてカットインなどからゴールへ迫ると24分にはパス交換から右中間を抜け出して右足でゴール。すると、興奮気味のチームメートから手荒い祝福を受けていた。

「SHやってから点取る意識しかなくて。守備はほぼ(右SBの新井)健太郎任せにしていたところがありました。(橋本)恭輔に『攻撃だけじゃなくて守備も頑張って』と言われたんですけどそれも頭に入っていなくて(微笑)。本当に取れて良かったと思います」
 
 選手権全国大会準決勝の先制弾に続くゴール。全国大会後の調整不足もあったか、運動量は不十分だったが、それでも本人は欧州の才能たち相手のプレーに手応えを感じていた。「(仕掛けの部分は)一昨日の試合でもトライしたいと思っていたんですけど、きょうも継続してやろうと思って、前半最初硬かったんですけど、途中から良い形で抜けていた。でも最後のクロス精度を上げないと、上では通用しないかなときょう分かりました」。春からは「サッカー部では(青森山田からは)自分が初めてです」という順天堂大へ進学。注目SBが高いレベルで感じた課題を改善してさらなる上を目指す。

(取材・文 吉田太郎)

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