beacon

[Rookie League]2度のビハインド跳ね返した西武台が矢板中央に逆転勝ち!

このエントリーをはてなブックマークに追加

前半30分、西武台高はCB蓮沼京裕が同点ヘッド

[4.29 Rookie League A Group第1節 矢板中央高 2-3 西武台高 時之栖裾野G]

 29日、関東・静岡の1年生が90分間ゲームのリーグ戦を通して力を磨く「2017 Rookie League」A Group第1節で14年優勝の矢板中央高(栃木)と西武台高(埼玉)が対戦。西武台が3-2で逆転勝ちした。

 入学から1か月ほどの1年生対決とは思えないほど、ともに守備意識高く、球際の激しい試合となった。矢板中央はCB矢野息吹やCB鈴木拓中心にシュートコースをしっかりと防いだ守りが印象的。一方、1年生チームとして初の試合だったという西武台はボールの動かしの部分で共通理解がされていて、左SB和田佳士と右SB村田康平をはじめ、個々の活動量の多さも印象的だった。

 試合は前半7分に矢板中央が先制する。双子の兄弟・左SB在間陽平とともに先発した技巧派MF在間太一のシュートのこぼれ球を、MF奥田鷹司が身体を投げ出してゴールへ押し込む。さらにMF野澤元の左足キックやサイド攻撃から追加点を狙う矢板中央に対し、西武台はボールを奪ってからMF今田剛やMF谷直哉、和田らが前への勢いある動きを見せる。そして30分、敵陣中央で得たFKを和田が蹴り込むと、CB蓮沼京裕が頭で押し込んで同点に追いついた。

 矢板中央は後半10分に在間太が再び決めて勝ち越す。だが、西武台はボランチの位置からFWへ移った今田が仕事をしてのける。「(2度リードを奪われたが)みんな声掛け合っていたので、それでやり切ることができた」(今田)。その今田はCB古庄竜弥のパスから抜け出して同点ゴールを決めると、さらに谷のアシストから決勝点。西武台が逆転勝ちを収めた。

 西武台の黒岩宏明コーチは初戦だったからこそ「何も考えずに怖れることなく思い切っていけた」と分析。続く流通経済大柏高との第2節では勝ちを意識し過ぎた部分もあって思い切りを欠き、競り負けてしまっただけに、勝利と敗戦から学んだことを持ち帰ってまた練習に励む。黒岩コーチは「1年生大会を勝つことよりは2年後を見据えているし、このU-16のカテゴリーではなくて1つでも2つでも上の先輩たちと競い合って刺激になるような存在にしたい」と期待していた。

 今田が「選手権は出たいですね。出るだけじゃなくて全国の頂点はまだ達成できていない。達成していきたい」と語ったように、選手たちの目標は選手権で頂点に立つこと。全国高校総体準優勝などの経験を持つ西武台に新たな歴史を刻むため、1年生たちがこのRookie Leagueから力を積み重ねる。

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
2017 Rookie League特集ページ

TOP