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[福島復旧・復興祈念ユース大会]大会2日目は2連勝。好ムードの新潟明訓は真剣勝負で力磨きインハイへ

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下級生中心のメンバーで日体大柏に勝利した新潟明訓高は笑顔も

[7.29 福島復旧・復興祈念大会 新潟明訓高 2-1 日体大柏高 鳥見山多目的広場]

 インターハイに出場する新潟明訓高(新潟)は29日、「2018 第7回 福島復旧・復興祈念ユースサッカー大会」2日目で同じくインターハイ出場の桐光学園高(神奈川)、そして千葉県予選4強の日体大柏高と対戦。現時点の主力組中心のメンバー構成だった桐光学園戦はMF石塚琉太朗(3年)の決勝ゴールによって1-0、1、2年生中心のメンバーで臨んだ日体大柏戦もFW薗部太郎と田辺大空のゴールによって2-1で競り勝ち、2連勝を飾った。

 桐光学園戦は前線でボールを収める部分やサイドからの崩し、そしてDFラインとボランチの連動した守備など好内容のゲームに。加えて、右SB小澤将秀主将(3年)が「相手のストロングをウィークにするとやっていた」と振り返ったように、相手の注目エースFW西川潤(2年)に入るボールを複数で奪い取りに行くことができていたという。そして、自信に繋がる白星を収めた。日体大柏戦はベンチのムード明るく、ピッチの選手たちも思い切ったチャレンジ。小澤は「ベンチも一丸で雰囲気良くやってくれるおかげでピッチも雰囲気良くやれている」とその雰囲気の良さについて説明していた。

 田中健二監督は「2018 第7回 福島復旧・復興祈念ユースサッカー大会」で「駆け引きなくやり合えている」ことを喜ぶ。インターハイ開幕直前の時期で、ケガが怖いところでもあるが、それ以上に冬に向けて選手、チームが成長することが必要。新潟明訓も先を見据えて少しでも成長しようという姿勢を見せていたが、参加している各校が先へ向けてガチンコの真剣勝負で力を磨けているところが、今大会の良さでもあるようだ。

 新潟明訓は今季のプリンスリーグ北信越で開幕から9勝2分と首位を快走した。だが、7月21日の星稜高戦を0-1で落とし、初黒星。それでも、田中監督はこの敗戦を前向きに捉えていた。「星稜に負けて、シフトチェンジできた。負けたことで自分たちはそんなに強くない、甘いんだということが分かった」と語る。

 小澤も「チームのことを見直すことが負けから学んだことかなと思います。勝ち続けていたことで過信した部分があったので、一回見直して、油断せずに謙虚さを持って戦っていく」と敗戦により、自分たちを見直せたことをインターハイへのプラス材料に挙げていた。

 北海(北海道)との初戦からスタートするインターハイへ向けて小澤は「個人としてはサイドバックなのでサイドバックの仕事ができるように頑張っていきたいし、チームとしては明訓のサッカーを貫いて、一つでも上に行けるように頑張っていきたいです」。公式戦での初黒星を経験し、気持ちを切り替えて福島で力を磨く新潟明訓が、その成果を全国で示す。

(取材・文 吉田太郎)

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